白井一幸さんのキャリアに学ぶ「目標よりも目的が大事な理由」

皆さん、白井一幸さんってご存じですか？

そう、令和５年ＷＢＣ侍ジャパンヘッドコーチを務め、世界一に導いた方です。

今般、人間学を学ぶ月刊誌『致知』に特集記事があり、白井一幸さんの考え方や行動に
とても感銘しました。

是非、皆さんにもその素晴らしさを知っていただきたく、紹介致します。

先ず、御本人の紹介を致します。

紹介
白井一幸氏は、日本のプロ野球界で選手として活躍し、その後指導者としても大きな成功を収めた人物です。日本ハムファイターズでゴールデングラブ賞やカムバック賞を受賞し、引退後はコーチとして2006年と2016年の日本一に貢献しました。また、2023年WBCでは侍ジャパンのヘッドコーチとして世界一を達成。「怒らない」「教えない」「やらせない」指導法を実践し、選手の主体性を重視する指導哲学で高い評価を得ています。

さて、それではその考え方や行動を紹介致します。

はじめに
我々はよく「目標を持つことが大切です」と教えられます。しかし、本当に重要なのは目標そのものではなく、それを達成するための「目的」であり、その過程で得られる経験や成長だと思っています。元プロ野球選手であり、日本ハムファイターズで活躍した白井一幸さんのキャリアは、そのことを示す好例です。

選手時代の目標と目的
白井一幸さんは、日本ハムファイターズでプレーし、二塁手として活躍しました。彼は「プロ野球選手として成功する」という目標を掲げていましたが、その裏には「チームに貢献する」「自身の成長を追求する」という明確な目的がありました。目標の達成そのものにとらわれるのではなく、その過程で自身のスキルや精神力を高めることに重きを置いていたのです。

このような姿勢があったからこそ、白井さんはプロ野球選手として長年活躍し続けることができました。もし「タイトルを取る」「成績を残す」といった結果のみを求めていたなら、思うような成績が出なかったときにモチベーションを維持するのは難しかったかもしれません。

指導者としての転身と新たな目的
現役引退後、白井さんはコーチとして指導者の道を歩み始めました。多くの選手にとって、引退後のキャリアは不安要素の一つです。しかし、白井さんは「野球を通じて人間的に成長する」という目的を持っていたため、指導者としての役割に自然と適応できました。

彼は、日本ハムのコーチを務めた後、MLBのアリゾナ・ダイヤモンドバックスでも指導を経験し、さらにオリックス・バファローズのヘッドコーチとしても活躍しました。指導者としての彼の目的は、「選手が成長し、より良い人間になる手助けをすること」であり、単に勝利を目指すことだけではありませんでした。

目的を重視することの重要性
白井さんは、「勝利だけを目的にしてはいけない」と語っています。彼は、「野球を通じて学べることは多い。技術だけでなく、礼儀やチームワーク、忍耐力など、人間として成長することができる」と考えています。そのため、彼の指導方針は、技術を向上させるだけでなく、選手の精神的な成長を促すことにも重点を置いています。

例えば、ある選手が「打率を3割にする」という目標を掲げていたとしても、その背景に「試合で活躍し、チームに貢献する」「自分自身を高める」という目的があれば、たとえ3割に届かなくても、成長した実感を得ることができます。

目的を持つことでキャリアの選択肢が広がる
白井さんのキャリアは、目標ではなく目的を重視することが、新たな可能性を開くことを示しています。もし彼が「プロ野球選手として成功する」という目標に固執し、それを達成した後に何も考えていなかったとしたら、引退後に迷うことになっていたかもしれません。

しかし、「野球を通じて成長し、他者を支援する」という目的を持っていたため、引退後も指導者として活躍し続けることができました。さらに、コーチ業だけでなく、解説者としても活動し、野球界全体に貢献する道を見出しています。

まとめ
白井一幸さんのキャリアから学べるのは、目標だけを追い求めるのではなく、その背後にある目的を明確にすることの重要性です。目標は状況によって変わるかもしれませんが、目的がしっかりしていれば、新しい道を見つけることができます。

我々はつい「結果」にばかり目を向けがちですが、本当に価値があるのは、その結果に至るまでの過程で得られる経験や学びです。目標を達成することにこだわるのではなく、その目的を見据えながら、日々の過程を大切にしていきたいものです。

久々に清涼感のある透き通ったお話に触れることができました。

　

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