小生の師匠のお母様が亡くなられました。

師匠はその思いを短歌に託されています。

「春の朝 こときれし母に 呼びかけて 白布を解けば 涙あふるる」

この短歌にのせた思いを察してみます。

『春の朝、99歳の母が静かに旅立った。

幼い頃から今に至るまで、どんな時も母は私の心の拠り所だった。母という存在がどれほど偉大であったか、失ってはじめて深く気付かされた気がする。

亡くなった朝、穏やかな表情で眠るような母に、私は何度も呼びかけた。返事などあるはずもないのに、繰り返し「お母さん」と口にしてしまった。白い布をそっとめくると、見慣れた母の顔が現れ、温かな記憶が一気に胸に込み上げてきて、涙が溢れた。

「春の朝 こときれし母に 呼びかけて 白布を解けば 涙あふるる」

私は76歳になったが、母を失う悲しみには年齢など関係ない。母を送るということは、自分の心の大きな一部を切り離すことだと実感した。長寿で穏やかな最期を迎えたことへの感謝と共に、深い喪失感が胸を満たしている。

これからも母との思い出を胸に抱き、その教えを忘れず生きていこうと思う。

母よ、ありがとう。どうか安らかに。』

お母様の御冥福を心よりお祈り申し上げます。

昨日はお通夜でござました。

 

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