日曜日の午後、図書館で素晴らしい講演会と映画上映会がありました。

あまりにも感動して、終わりごろにはマスクがグジョグジョになってしまいました。

今まで、少し偏見気味に見ていたことが恥ずかしくなりました。

それではその内容を紹介しますね。

デイサービスと聞くと、どんな光景を思い浮かべるでしょうか。 多くの人が、施設の中でレクリエーションをしたり、静かに過ごしたりする姿を想像するかもしれません。

しかし、もし「デイサービスのメンバーが、近所の自動車販売店の洗車を請け負う」「自分たちでホップを育てて、クラフトビールの原料にする」と聞いたら、どうでしょう。

これは「BLG」という「社会参加型のデイサービス」で日常的に行われている活動です。先日、山梨県で初となる施設「いろどりの止まり木 BLG 大月」がオープンしたことをきっかけに、そのユニークな取り組みを知りました。

この記事では、私たちが持つ「介護」や「地域」に対する考え方を変えるかもしれない、BLGの哲学から見えてきた「4つの驚きと発見」をご紹介します。

  1. 「できない」と決めていたのは誰? 認知症への「フィルター」を外す
    BLG共同創設者の一人、平本哲也氏は、以前、有料老人ホームに介護職員として勤務していました。そこには、いつも不安げな表情で「家に帰りたい」と落ち着かない一人の女性がいたそうです。

彼女の心を閉ざしているものは何なのか。話を聞くうちに、その方が家にいた頃は編み物や生け花を生きがいにして過ごしていたことがわかりました。 そこで平本氏たちが環境を整え、施設でも同じことができるように準備をしたところ、彼女の表情は一変します。水を得た魚のように生き生きと活動を始め、そこを自分の「居場所」として認識し、輝くような笑顔で過ごすようになったのです。

この劇的な変化が、平本氏に大きな気づきをもたらしました。 「認知症・要介護というフィルターをかけていたのは、私たちの方だったのではないか」

環境を整え、ほんの少しの見守りと支援があれば、認知症の方でも障害がある方でも社会参加ができるし、地域とつながり続けることができる。 認知症と診断されたり、介護が必要になったりすると、社会で活躍する役割はもうないと、本人よりも周りが先に決めつけてしまっているのかもしれません。その無意識の「フィルター」を外すことこそが、BLGの出発点でした。

  1. 「お世話される」から「誰かの役に立つ」へ。仕事が生み出す生きがい
    BLGの大きな特徴は、メンバーが単にケアを受ける対象ではなく、明確な役割を持った社会の一員として活動することです。彼らは「仕事」を通じて地域と関わります。

具体的には、以下のような活動が行われています。

Hondaの営業所で洗車を請け負う

住宅街でチラシを配る

畑で農作物を作り、道の駅で販売する

クラフトビール用のホップを栽培する

メンバーが働く喫茶店を運営する

驚くべきは、これらの仕事に対して企業などから対価が支払われることです。金額の多寡よりも重要なのは、その先にあるもの。例えば洗車の仕事では、営業担当者が営業活動に専念できるため「本当に助かる」と心から感謝されます。

その「ありがとう」という言葉が、「自分は誰かの役に立っている」という確かな実感に変わります。 「役割」を持つことで誰かの役に立ち、感謝される。それが日々の「生きがい」となり、毎日に張りが生まれる。その結果、共に汗を流す「仲間」ができ、そこが自分の「居場所」になる。 この好循環が、人を再び人生の主役へと押し上げるのです。

  1. スタッフと利用者の区別がない?「ごちゃ混ぜ」が生む、本当のコミュニティ
    BLGの施設を訪れると、誰がスタッフで、誰が「メンバー(利用者)」なのか、すぐには見分けがつかないと言います。そこには、支援する側・される側という垣根が存在しないからです。

共同創設者の平本泉氏のエピソードが象徴的です。 ある日、メンバーの女性から「あなたは神様だから」とユーモアを交えて針に糸を通すよう頼まれた泉氏。しかし、なかなかうまくいきません。すると、その様子を見ていた隣の席の別のメンバーが、すっと手を伸ばして見事に糸を通してくれたそうです。

ここでは、助ける人と助けられる人の役割が固定されていません。スタッフがメンバーに助けられることも日常茶飯事。 この「ごちゃ混ぜ」な環境が、一方的な支援関係ではなく、お互いのできることで支え合う真のコミュニティを育んでいます。年齢や立場、障害の有無に関わらず、一人の人間として対等に関わり合う温かい空気が、誰もが「その人らしくいられる場所」を作り出しているのです。

  1. デイサービスが空き家も救う? 地域課題をまとめて解決する視点
    BLG大月を運営するグッドウィルスマイル合同会社の理念は、「社会課題をビジネスで解決する」こと。その優れた点は、地域の課題をバラバラの問題としてではなく、相互に連携した一つのシステムとして捉える視点にあります。

大月市が直面する課題は、その典型例です。

高い高齢化率:介護の担い手や地域活動の参加者が不足している。

耕作放棄地:手入れされなくなった農地が増え、地域の活気を奪っている。

空き家問題:使われなくなった家屋が、景観や安全上の問題となっている。

BLGのモデルは、これらを一挙に解決するソリューションを提示します。 まず、障害のある方々と連携して耕作放棄地を畑として再生させ(農福連携)、そこで高齢者も役割を持って働く。そして、活動の拠点には地域の空き家を改修して活用する。

これは単なる介護施設ではありません。高齢者のスキル、使われない土地、空っぽの家という「未活用の地域資源」を繋ぎ直し、新たな価値を生み出す、新しい形のまちづくりそのものと言えるでしょう。

結論:私たち自身のコミュニティへの問い
BLGの取り組みは、介護を「お世話」から「社会参加」へと転換し、認知症になっても、介護が必要になっても、人は人生の主役であり続けられることを力強く証明しています。

「いろどりの止まり木 BLG 大月」は全国で20箇所目となり、その活動は岸田文雄前総理大臣が視察に訪れるなど、国からも大きな注目を集めています。この新しい介護の形は、これからの日本の地域社会にとって、大きな希望の光となるはずです。

最後に、一つだけ問いを投げかけて終わりたいと思います。

「私たちの地域にある『当たり前の介護』は、本当に唯一の選択肢なのでしょうか?」

皆さん、如何でしたでしょうか?

小生も微力ながら協力していきたいと思います。

 

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