先日、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏の人生哲学がまとめられたリストに出会いました。
世界を動かす企業のトップが何を考え、どう生きているのか。非常に興味深く読み進めるうちに、その言葉の一つ一つが、まるで自分の過去や未来に語りかけてくるような不思議な感覚に陥りました。
「人生は長いが、年月は短い」
この言葉をテーマにした彼の哲学を、折乃笠自身のささやかな経験というフィルターを通して覗いてみることで、何か新しい発見があるかもしれない。そんな思いから、今回はこの36のリストに、小生自身の経験談を重ねて語ってみたいと思います。
- 家族、友人、大切な人を決して優先順位リストの下位に置かないこと。
若い頃、小生は仕事にのめり込むあまり、実家の親からの電話を「忙しいから」と後回しにしてしまうことが多々ありました。そんなある日、久しぶりに帰省すると、当たり前だと思っていた父の背中が少し小さくなっていることに気づきました。その時、「ああ、時間は有限なんだ」と胸を突かれました。以来、どんなに忙しくても、大切な人との時間は意識して作るようにしています。仕事の成功も、分かち合う人がいてこそ輝くのだと、今ははっきりとわかります。 - 人生はドレスリハーサルではない。これが本番だ。
60代になって、安定した会社員生活にどこか物足りなさを感じていました。「いつかやりたいことが見つかったら…」そう思いながらも、行動できない日々。しかし、ある先輩が病で倒れたのを機に、「“いつか”は来ないかもしれない」と悟りました。小生は退職届を出し、ずっと興味があった分野へ飛び込むことを決意。あの時の決断が正しかったかは分かりませんが、「あの時、挑戦しておけば…」という後悔だけはせずに済みました。 - 成功する方法:正しいことを選ぶ、集中する、自分を信じる。
小生が独立したての頃、手掛けた事業は周りから「そんなのうまくいくはずがない」と散々言われました。確かに前例は少なく、不安で眠れない夜もありました。しかし、市場のデータと自分自身の直感を信じ、「これは社会にとって正しいことだ」という確信だけは揺るがなかった。そこから3年間、脇目も振らずに事業に集中しました。他人の声に揺らぎそうになった時、支えになったのは「自分を信じる」という、最後の砦でした。 - 仕事について:本当に自分が愛していなければ仕事で素晴らしい成果を上げることは難しい。
かつて、給与と世間体のためだけに働いていた時期があります。毎日が灰色で、日曜の夜になると憂鬱になりました。成果も上がらず、評価もされない。しかし、思い切って自分の「好き」を追求できる今の仕事に就いてから、世界は一変しました。寝る間を惜しんでも苦にならず、むしろ楽しい。結果は自然とついてきました。「好きこそ物の上手なれ」とは、本当に真理だと思います。 - お金について:お金で幸せは買えないが、お金がないと幸せは手に入らない。
当初、資金繰りに苦しみ、月末の支払いのことばかり考えていました。美しい夕日を見ても感動できず、友人との食事も心から楽しめない。最低限の生活を守るお金がないと、心がすり減っていくことを痛感しました。お金は、幸せそのものではなく、心を自由にし、大切なものを守るための「翼」のようなものだと考えています。 - テレビを見よう。(注:原意は「テレビを見る時間を減らそう」かもしれない。)
この項目は、原文の意図を汲んで「時間を浪費するな」と解釈しています。僕はかつて、帰宅後に目的もなくテレビやスマホを眺め、気づけば深夜、という生活を送っていました。その時間を意識的に読書や資格の勉強に充てるようにしたところ、1年後には見える景色が全く違っていました。インプットの質が、人生の質を変えるのだと実感しています。 - 時間を無駄にしないこと。
小生は毎日、一日の終わりに「今日、自分は何に時間を使ったか?」を数分だけ振り返るようにしています。無駄だったと感じる時間があれば、なぜそうなったのかを考える。この小さな習慣が、翌日の時間の使い方を少しずつ良くしてくれている気がします。 - 人に流されないこと。
多くの人が「Aがいい」と言うと、つい自分もAが正しいように感じてしまうものです。小生も昔、流行りの投資に手を出して失敗した苦い経験があります。自分の頭で考え、自分の価値観で判断する。簡単なようで、とても勇気がいることですが、自分の人生の舵は自分で握らなければなりません。 - 毎日、毎年、そして10年ごとの明確な目標を持とう。
小生は手帳に「10年後の自分」というページを作っています。そこから逆算して「1年後の目標」、さらに「今月の目標」へと落とし込んでいく。日々のタスクに追われていると、自分がどこに向かっているのか見失いがちです。遠くの灯台(10年目標)があるからこそ、目の前の海(日々の課題)を迷わずに進めるのです。 - しかし、計画は簡単なものだ。素晴らしい結果が得られたら進むべきだ。
計画を立てることは重要ですが、計画に縛られすぎてはいけない、と自戒しています。あるプロジェクトで、当初の計画とは違うアプローチが予想外の好結果を生んだことがありました。その時、小生は迷わず計画を変更し、その新しい可能性に賭けました。計画は地図ですが、目の前に素晴らしい道が現れたなら、そちらへ進む柔軟さも大切です。 - 賢く、面白く、野心的な人と関わるように努力しよう。
ある交流会で出会った、自分より一回りも若い起業家。彼の話は刺激に満ちていて、自分の常識がガラガラと崩れるような感覚を覚えました。それ以来、意識的に自分とは違う分野で活躍する人や、自分より優れた人と会う時間を作るようにしています。彼らとの時間は、最高の自己投資です。 - 本当に重要でないことから注意をそらすものによる認知負荷を最小限にしよう。
スマートフォンの通知は、本当に必要なもの以外は全てオフにしています。かつては些細なニュースやSNSの通知に一喜一憂し、集中力が削がれていました。今は、情報を選び、自分の思考を守ることを意識しています。心が静かになり、本当に大切なことに集中できるようになりました。 - 個人的な清算を年1回、5年に1回、10年に1回行い、自分が人生で何を成し遂げたいかを見直そう。
毎年、年末に一人で静かなカフェに行き、その年を振り返る「自分会議」を開いています。何ができて、何ができなかったのか。そして、来年はどこへ向かいたいのか。この時間がなければ、ただ惰性で年月を重ねてしまうでしょう。定期的な軌道修正は、人生の航海に不可欠です。 - 夏は最高だ。
これは理屈ではなく、感覚的なものかもしれませんね。小生にとって夏は、子供の頃の夏休みを思い出させます。入道雲、蝉の声、夕立の匂い。理由はないけれど、心が開放的になり、「何か新しいことを始めよう」という気持ちにさせてくれる。人生には、そんな理屈抜きの「最高」な瞬間が必要なのでしょう。 - そんなに心配しないこと。
昔の小生は、まだ起きてもいない未来のことを心配しては、夜中に目が覚めるような心配性でした。しかし、後から振り返ると、心配事の9割は実際には起こらなかった。今では「なるようになる」と、少しだけ楽観的になれました。心配する時間があるなら、今できることに集中した方が、ずっと建設的です。 - 欲しいものを求めよう。
遠慮や自己肯定感の低さから、「自分には無理だ」と欲しいものを口に出すことさえ諦めていた時期がありました。しかし、勇気を出して「これがやりたい」「こうなりたい」と声に出し、行動し始めると、不思議と協力してくれる人が現れたり、道が開けたりするものです。まずは求めることから全てが始まります。 - もし何かをやらかかったことを後悔するだろうと思うなら、おそらくやめるべきだ。
「やらなかった後悔」と「やった後悔」なら、僕は後者を選びたいと常々思っています。なぜなら、やった後悔からは学びや経験が得られますが、やらなかった後悔からは「もしも…」という永遠の堂々巡りしか生まれないからです。心が少しでも「やった方がいい」と囁くなら、挑戦する価値はあるはずです。 - 運動しよう。よく食べよう。
30代半ばで体調を崩したことをきっかけに、週に2回のジム通いと、バランスの取れた食事を心がけるようになりました。体が変わると、驚くほど心も前向きになります。健全な精神は、健全な肉体に宿る。この古典的な言葉の重みを、今、ひしひしと感じています。 - 人を助けるために努力しよう。
道に迷っていたご老人に、目的地まで付き添ってあげたことがあります。ほんの10分程度の出来事でしたが、「ありがとう」と何度も頭を下げられ、自分の心が温かくなるのを感じました。見返りを求めない親切は、相手のためだけでなく、巡り巡って自分の心を豊かにしてくれる、最高の行為だと思います。 - 若さは本当に素晴らしいもの。無駄にしないこと。
20代の頃は、自分に無限の時間があるように感じていました。しかし40代になった今、あの頃の体力、吸収力、そして何より「失敗を恐れない大胆さ」がどれほど貴重だったかを痛感します。若いということは、それだけで最大の資産です。どうか、その資産を存分に活かしてほしいと願います。 - 同調にもっと頻繁に愛着を感じていると伝えよう。(注:原文の意図が不明。)
この翻訳は難しいですね。小生は「大切な人には、もっと頻繁に愛情を伝えよう」と解釈しました。家族に対して「ありがとう」や「愛している」と伝えるのは、照れくさいものです。しかし、言葉にしなければ伝わらない想いもある。後悔しないために、大切な想いは、伝えられる時に伝えておきたいものです。 - これもまた過ぎ去る。
仕事で大きな失敗をし、世界の終わりのように感じた夜がありました。しかし、数年経った今、それは自分の成長に必要な貴重な経験だったと思えます。喜びも悲しみも、成功も失敗も、永遠には続かない。そう思うと、良い時には驕らず、悪い時には絶望しすぎずに、目の前のことに淡々と向き合えるようになります。 - 貪欲に学ぼう。
年齢を重ねると、新しいことを学ぶのが億劫になりがちです。しかし、僕は意識的に毎月1冊は今まで読んだことのないジャンルの本を読むようにしています。知的好奇心は、心の若さを保つためのサプリメント。学び続ける限り、人は成長し続けられると信じています。 - 頻繁に新しいことをしよう。
40歳を過ぎてから、生まれて初めてカメラを買いました。休日にファインダーを覗くと、見慣れたはずの近所の風景が全く違う世界に見えました。新しい挑戦は、日常に新しい視点を与えてくれます。それは、人生を何倍も豊かにしてくれる魔法です。 - 10年の頃、恋人をとればと強烈に愛していたか覚えているだろうか?今もその強烈さで彼/彼女を愛そう。
結婚して年月が経つと、パートナーの存在が当たり前になってしまいがちです。しかし、時々、初めてデートした時のことや、なぜこの人を選んだのかを思い出すようにしています。あの頃のときめきや感謝の気持ちを思い出すことで、目の前の日常が、再び愛おしいものに変わっていきます。 - 人を騙したり、橋を燃やしたりしないこと。(注:「関係を壊す」の意)
若い頃、一度だけ仕事上の都合で、お世話になった人との関係を疎かにしてしまったことがあります。その結果、業界での信用を失い、取り戻すのに何年もかかりました。信用を築くのは時間がかかりますが、壊すのは一瞬です。「橋を燃やして」渡った先には、何もない荒野が広がっているだけでした。 - 人を許そう。
過去に裏切られた経験があり、長い間その相手を許せずにいました。しかし、憎しみの感情は、相手ではなく自分自身を縛り付けていることに気づきました。許すことは、相手のためではなく、自分が前に進むために必要なことなのだと。許した時、心がすっと軽くなったのを覚えています。 - 地図を運ぼう。(注:目標や計画を常に持ち歩く意か?)
小生はこれを「自分の人生の羅針盤を持とう」と解釈しています。それは明確な目標であったり、譲れない価値観であったり。「自分はなぜこれをしているのか?」と迷った時に立ち返る場所。それがあれば、情報や他人の意見という嵐の中でも、航路を見失うことはありません。 - ほとんどのことには飛びつかない。
新しいビジネスの誘いや、目先の利益が見えそうな話。若い頃はすぐに飛びついては失敗を繰り返しました。今は、ほとんどのことが一過性の熱狂に過ぎないことを知っています。じっくりと物事の本質を見極め、自分が本当に信じられることにだけ、時間とエネルギーを注ぐようにしています。 - 実存的な不安は人生の一部だ。
「自分の人生はこれでいいのだろうか?」という漠然とした不安は、誰にでも訪れるものです。特に、大きな決断をした後や、節目の年齢を迎えた時に顕著になります。僕も何度も経験しましたが、今ではそれは、自分が真剣に人生と向き合っている証拠なのだと受け入れています。 - 感謝の気持ちを持ち、祝福を保とう。
毎朝、目を覚ました時に「今日も一日が始まる、ありがたい」と思うようにしています。当たり前のように享受している平和や健康、家族の存在。それら一つ一つに感謝する習慣は、心を穏やかにし、物事の良い側面に目を向ける力を与えてくれます。 - 良い人に会おう。話し、手を握り、笑い、泣き、共に生きよう。
人生の豊かさは、どれだけ多くの人と深く関われたかで決まるのかもしれません。嬉しい時に一緒に笑ってくれる友人、辛い時に黙って隣にいてくれる家族。そんな人たちとの繋がりこそが、何物にも代えがたい宝物です。 - 十分な時間があれば、良いことでも悪いことでも、ほとんどすべてのことに適応できる。
失恋も、仕事の失敗も、その渦中にいる時は永遠に続くかのように感じます。しかし、時間が経てば、痛みは和らぎ、新しい日常が始まります。人間の適応能力は、私たちが思うよりずっと高い。だから、今がどんなに辛くても、希望を失う必要はありません。 - 行動する前に数秒考えよう。怒っているときは数分考えよう。
カッとなって送ってしまったメールで、取り返しのつかない事態を招いたことがあります。それ以来、感情的な時には、すぐに行動しないと心に決めています。怒りの感情は6秒でピークを越える、と聞いたことがあります。その数秒、数分が、人間関係や自分の未来を守るのです。 - 他人を集中し判断しないこと。共感的になろう。
人は、自分の見えている側面だけで他人を判断しがちです。しかし、その人にはその人の背景や、見えない事情があるはず。そう想像するだけで、批判的な気持ちは共感へと変わっていきます。他者を理解しようと努める姿勢が、より良い人間関係を築く第一歩です。 - 日々は長いが、年月は短い。
子育てをしていた頃、毎日は本当に長く感じました。しかし、子供たちが巣立っていった今、あの慌ただしい日々を振り返ると、まるで一瞬の出来事だったかのようです。一日一日は長く、退屈にさえ感じるかもしれない。でも、その積み重ねである人生は、驚くほど短い。だからこそ、この「長い一日」を大切に、味わいながら生きていきたいと、心から思うのです。
以上、AIに徹底的に小生との今までのやり取りを復習させて、小生の性格、経験、考え方を分析させてサム・アルトマン氏の言葉に対応させました。最後は手直ししています。
自分自身の人生を再発見することができました。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
もしよろしければ、皆さんの経験談も聞かせてくださいね。
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このブログを通して感じたことは、AIと人間の知恵が交差する時代において、「人間らしさとは何か」を問いかけてくるようです。まるで、哲学が人生に寄り添い、人生が哲学を育てていくような・・・、小生も36の哲学に自身の経験を重ねていろいろ感じることができました。
そして、自分の「10年後の灯台」を描いてみたくなりましたが、、ちょい遅いかな~!(笑) 素晴らしい気づきをありがとうございました。