山梨県大月市にある岩殿山。この山の頂には、昔、武田信玄の家臣だった小山田氏のお城がありました。このお城と、そのふもとに広がっていた「根小屋(ねごや)」という集落について、最近、歴史好きの間で話題になっています。

今回は、小山田信茂公顕彰会の方が、ある講演会に参加されたことがきっかけで、この岩殿山のふもとにあった「根小屋」について、みんなで一緒に深掘りしてみたいと思います。
伊藤裕久先生の講演が示す「根小屋」探求のヒント
去る令和7年6月14日、東京理科大学名誉教授の伊藤裕久先生が「武田氏の城と城下町」というテーマで講演されました。建築史や都市の歴史が専門の伊藤先生は、山梨県の歴史的な場所にも大変詳しい方です。
先生の講演内容の中に「岩殿山麓の集落(根小屋)」という言葉があったことに、私たちは注目しました。これは、私たちが知りたい岩殿山の「根小屋」に直結する内容。先生の研究が、この謎を解き明かす大きなヒントになるに違いないと、期待が高まりました。
伊藤先生の研究から見えてきた「根小屋」の姿
伊藤先生の研究を詳しく調べてみましたが、「岩殿山の根小屋」に特化した論文は直接見つかりませんでした。しかし、先生が山梨県の古い建物や風景に非常に詳しいこと、そしてお城と、そのふもとにある「根小屋」のような集落の成り立ちを深く研究されていることが分かりました。
特に重要なのは、静岡県の蒲原城の調査で、伊藤先生が「宿・根小屋について」という論文を書かれていることです。これは、先生が「根小屋」という特定の集落の形を専門的に研究している証拠。この研究手法は、岩殿山の「根小屋」を考える上でも、とても信頼できる手がかりとなります。
伊藤先生は、山梨県内で多くの歴史調査や文化財を守るプロジェクトに関わっています。例えば、山梨県内の近代和風建築の調査報告書をまとめたり、甲府市の武田氏館跡の歴史館の計画に携わったりしています。また、岩殿山と同じ地域にある勝山城の調査報告書にも名を連ねています。こうした活動から、先生が山梨県の歴史、特に建物や集落の専門家として、高い信頼を得ていることが分かります。
先生の専門分野である「中世集落の空間構造」に関する研究は、お城とふもとの集落がどうしてそこにできたのか、どんな仕組みで成り立っていたのかを理解するための基本となります。これらの知見は、岩殿城と「根小屋」の関係性を深く探る上で、非常に役立つでしょう。
みんなで「岩殿山麓の根小屋」を調べよう!
伊藤先生の研究から得られた情報を元に、岩殿山ふもとの「根小屋」を本格的に調べていく方法を提案します。この調査は、岩殿城と一体だったふもとの「根小屋」がどんな場所だったのかを明らかにするものです。
調査の基本は、文献(古文書など)や地面を歩いての調査、地形の分析、昔の暮らしの聞き取りなど、さまざまな方法を組み合わせること。そして、調査で得られた場所の情報を、GIS(地理情報システム)という地図ソフトにまとめて、目に見える形で分析を進めます。
具体的には、まず古い文献を読み解き、昔の空中写真で地形の変化を調べます。次に、実際に現地を歩いて昔の道具の破片を探したり、ドローンで精密な地形図を作ったり、地元のお年寄りから昔の話を聞いたりします。さらに、地中レーダーなどで地面の下を調べ、重要そうな場所を見つけたら、本格的な発掘調査を行います。
最後に、集まった全てのデータを分析し、「根小屋」がどういう場所で、どんな役割をしていたのか、そして時代とともにどう変わっていったのかを総合的に考えます。そして、その成果を報告書にまとめたり、地元で発表したりして、歴史の学習や観光に役立てていきます。
今回の伊藤先生の講演をきっかけに、岩殿山麓の「根小屋」を探求する具体的な道筋が見えてきました。この多角的な調査を通して、失われた歴史の姿を紐解き、未来へとその価値を伝えていきたいですね。
実は寝小屋は我らが住む浅利地区にあったという説が有力視されています。
つまり、今の御近所さんたちは、偉いお侍さんの末裔かもしれないのです。
このワクワクする歴史のロマン、あなたも一緒に探求してみませんか?
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「岩殿山の“根小屋”という言葉に、こんなにも豊かな歴史の広がりが詰まっていたとは…。歴史はロマンですね!
地形・文献・現地の聞き取りなど多角的な調査には、まるで時を旅するようなワクワク感がありますね。 浅利地区の現在の暮らしと武士の過去が繋がったら、大発見! 過去と現在、研究と想像力の橋渡しになると思います。
長い道のりになると思いますが、みなさんと一緒に頑張ってください。中間報告を楽しみにしています。