小生、禅は、”人は如何に生きるべきか”を深く考え実行するための
ヒントを与えてくれるとても有効な手段であると思っている。

それを少しでも自分のものにするために本講座に参加している。

第五回目(次回が最終回)は、これまでの学びの肉付けとして、
禅の世界に生きた先人の人生が採り上げられた。

結果、江戸元老時代に生きた柳澤吉保と妻橘染子の生きることと
禅の係わりについて、より具体的に知ることができ、更に自分に
照らし合わせることにより、禅をより身近に考えられるようになった。

実は小生、10年前に忠臣蔵についてブログで取り上げたことがあり、
その時、大老・柳澤吉保を考察している。
http://orinokasa.com/%E5%BF%A0%E8%87%A3%E8%94%B5.pdf

たとえ、人、時代、場所、文化が違っても、人と禅の係わりの本質は
変わらないということを理解することができた。

ここで、古川老大師様のコメントは素晴らしい。が非常に厳しい。

「柳沢吉保公を取り上げたのは、在家でそれなりにここまで到達したから。
 ただし、更に我々に近い現代の生活にうまく禅を取り入れている人を知ると、
 どうしても我々はそれをロールモデルにして真似しようとして危険である。
 個々の心の問題なのでロールモデルをマネしても意味がない。
 自分自身でカタをつけるしかない。」

つまり、禅は、苦難等の対処方法のヒントは教えるが、最終的な解決は
自分で考え、自分で具体的行動を取れと言っているのである。

小生思うに、このことは一見非常に冷たく感じるが、結局自分でもがき
苦しまないと最終的には自分のものにならない。
中途半端な救いの手は、そこで自分の考え行動が停止してしまい、
これ以上成長しなくなると考える。

更に興味深いのは、古川老大師様のコメントとして、
「自分は全てをことを理解できているわけではなく、皆さんから質問を受けて、
 その時考えることも多く、だから早口になってしまう(笑)
 毎回いただく感想、問いかけ、そして現場でのやりとり、コメントによって
 私の心にも火が点る瞬間、この喜びが講座の楽しみ。」

とても、人間的なあたたかさと禅の奥深さを感じる。

まだまだ修行は果てしない。

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