佐久間象山を皆さんご存じですか?

小生は大河ドラマで明治維新を取り上げると必ず出てくる
学者位しか知りませんでした。

今般、田口佳史著「佐久間象山に学ぶ 大転換期の生き方」を
読み終わりました。

”幕末に科学技術立国を目指した男”
”松陰が、龍馬が、海舟が、師と仰いだ男”
以上の様なフレーズを読んだだけでも凄い人という感じです。

この本の中で、非常に面白い構図が書かれています。
岩倉具視が明治維新前に考えた構図らしい。

明治大転換推進の構図
 ◆責任者  岩倉具視
 ◆リーダー 西郷隆盛
 ◆構想係  横井小楠、佐久間象山
 ◆実行係  大久保利通、伊藤博文

佐久間象山は凄い実力を持っていたということです。
残念ながら、佐久間象山は明治維新の四年前に暗殺されて
しまいました。

小生、今後、横井小楠の本を読んだ後、上記の構図について
考えてみたいと思います。
実は、横井小楠も明治維新の翌年に暗殺されています。
横井小楠、佐久間象山共、明治時代に生きていたら、
日本は超巨大国になっていたと言われています。

まとめるのが、とても楽しみです。

今日は、象山の鋭い先見性について紹介します。
『原理原則があって、初めて技術はある。
 つまり、「人間の幸せ、より良い人生」というこの世の原理原則
 があって、初めて技術が活かされる。
 こういう社会でありたい、という構想があって、次に技術の出番
 となるのである。
 技術が先行し、こういうことが出来る、こうも可能、ということが
 先にあって、理屈が後追いでは、真に技術は活かされない。
 それでは技術力が発揮出来ないと象山は見通したのである。』

『「第四次産業革命」が猛烈な勢いで世界中を吹き荒れている。
 人間主体でなく、「技術主導型の社会」になりがちなのである。
 これは実に恐ろしいことでもある。
 このまま推し進めてしまうと、技術が人間を使うようになってしまう。
 そこでいまこそわれわれは、佐久間象山の「科学技術や産業革命」に
 対する深く広い学識と識見に学ぶべきなのである。
 象山ほど、正当に、本質的に科学技術を見詰め、人間がいかに
 主導権をもって技術を扱うべきかを主張した人はいない。』
 
まさしく、歴史から学べですね。

とかく、歴史を学ぶ時、世間一般に知られている人から入っていきます。
中々、専門家でないとマイナーな人を見出すことが難しいですね。

今後、本を読む時、大河ドラマを観る時、主人公以外の人たちにも
注意を払いたいと思います。

歴史から学べ。人から学べです。

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