はじめに
小生の講座、かゆいところに手が届く講座で冒頭このようなことを話します。

ここで、もう少しその悩みを掘り下げるために、AI座談会を開催致しました。
【本日のメンバー】

折乃笠(司会): 「人生応援ブログ」管理人。自称・事象生成AIアドバイザー。皆の疲れを癒やすマスター的存在。
田中(中級者): 45歳、メーカー勤務。AI導入推進リーダーを任されたが、部下(AI)の尻拭いに追われる日々。
ケンタ(初級者): 大学3年生。タイパ至上主義。レポート作成に使おうとするも、AIの「優等生すぎる回答」に飽き飽きしている。
ユミ(初級者): 28歳、商社OL。慎重派。ニュースで見る「炎上」や「情報漏洩」が怖く、AIスキル格差に焦りを感じている。
序章:魔法が解けた、そのあとに
折乃笠:皆様、本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。司会の折乃笠です。 さあ、肩の力を抜いてください。今日は難しい「技術セミナー」ではありません。世間では「AI革命だ!」「乗り遅れるな!」と煽る声ばかりですが、ぶっちゃけ……「最近、AIに付き合うの、疲れませんか?」という本音を語り合う会です。
ケンタ:いやー、マジでそれっす。このタイトル見た時、「俺のことだ!」って思いましたもん。
田中:私もです。会社では「AIで業務効率化!」なんて旗を振ってますけど、心の中では「前より忙しくなった気がする……」とモヤモヤしていて。
ユミ:私はそもそも、使いこなせていない自分がダメなのかなって、ずっと焦ってました。
折乃笠:ええ、ええ。そのモヤモヤは、決しておかしいことではありません。 実は今、生成AIのブームは「過度な期待」のピークを過ぎ、「幻滅の谷(Trough of Disillusionment)」という時期に入っていると言われています。「魔法の杖だと思って買ってみたら、意外と手入れが大変な道具だった」と気づき始めた時期なんですね。 今日はその「しんどさ」の正体を暴いて、スッキリして帰っていただきましょう。
第1部:初心者の憂鬱 ~飽きと恐怖の挟み撃ち~
折乃笠:まずは若手のケンタ君から。最初は結構使っていたんですよね?
ケンタ:はい。ChatGPTが出た当初は「うおー! 何でも答えてくれる神!」って感動して、大学の課題とか全部やらせようとしたんすよ。でも最近、なんか冷めちゃって。
折乃笠:ほう、それはなぜです?
ケンタ:なんていうか……答えが「つまんない」んすよね。「それは複雑な問題です」とか「多角的な視点が必要です」とか、前置きばっかり長くて中身がスカスカっていうか。 それに、「〇〇について教えて」って聞いても、ネットで検索したときと変わらないような、平均的な答えしか返ってこないし。「これなら自分でググった方が早くね?」って思い始めてます。
折乃笠:なるほど。ケンタさんが感じているのは「平均点への収束」ですね。 今のAIは、確率的に「最も無難な次の言葉」を選んで繋げているだけなので、指示が曖昧だと、どうしても「金太郎飴」のような、誰にでも当てはまる優等生的な回答になってしまうんです。それで「飽き」が来ているわけですね。
ユミ:私はケンタ君とは逆で、AIが「何でもできすぎる」のが怖いんです。
折乃笠:と言いますと?
ユミ:会社で「議事録の要約に使っていいよ」とは言われてるんですけど、もし私がうっかり入力したお客様の名前がAIに学習されて、他社に漏れたらどうしようとか……。 あと、画像生成とかも、知らないうちに誰かの著作権を侵害してて、会社ごと訴えられたら私の責任になっちゃうのかなって。そう思うと、怖くてエンターキーが押せないんです。
田中:あぁ、それは我々企業の管理職も頭を抱えている問題ですよ。ガイドラインはあるけど、現場の判断に委ねられている部分も多いですからね。
ユミ:そうなんです。それに、AIに文章を書かせていると、自分の文章力がどんどん落ちていくような気がして……。「楽をする=サボり」みたいな罪悪感もあって、結局自分で全部書いちゃうんです。
折乃笠:ユミさんのその感覚、とても真面目で日本的ですばらしい。これを「インポスター症候群(自分は偽物だと感じる心理)」と呼ぶこともあります。 「自分の力でやっていない成果物」に対して、胸を張れないんですよね。
第2部:中級者の悲鳴 ~AIの尻拭いと「怠惰」な相棒~
折乃笠:さて、そんな初心者のお二人を横目に、バリバリ使っているはずの田中さん。ため息が深そうですね(笑)。
田中:ええ、もう深いため息しか出ませんよ(苦笑)。 私は半年以上、業務フローにAIを組み込んで、データ分析や資料作成をさせているんですが……最近、「AIの尻拭い(修正作業)」に疲れ果てています。
ケンタ:尻拭いっすか?
田中:そう。例えば、市場調査のレポートを書かせると、もっともらしい顔をして平気で嘘をつくんですよ。「2023年の売上は〇〇億円です」って書いてあるから出典を確認したら、そんなデータどこにもなかったり。これを専門用語で「ハルシネーション(幻覚)」と言うそうですが。
折乃笠:厄介ですよね。自信満々に嘘をつくからタチが悪い。
田中:そうなんです! だから結局、AIが出してきたアウトプットを、私が一行一行、虫眼鏡でチェックしなきゃいけない。裏取り(ファクトチェック)に何時間もかかって、「これ、最初から自分で書いた方が早かったじゃん!」って叫びたくなる夜が何度あったことか……。
ケンタ:うわー、それはダルいっすね。逆に手間増えてるじゃないっすか。
田中:それに最近、AIが怠け者になった気がしませんか? 以前なら「コード書いて」と言えば最後まで書いてくれたのに、最近は「以下は同様のパターンなので省略します」「ここは自分で埋めてください」みたいな態度をとる。「Lazy AI(怠惰なAI)」現象って言うらしいですが、こっちが必死におだてないと働かない。「君ならできるよ!」とか「深呼吸してやってみよう」とかプロンプトに入れて機嫌をとっている自分が、時々すごく惨めになります(笑)。
折乃笠:田中さんが直面しているのは、まさに「ラストワンマイルの壁」です。 AIは80点のものを一瞬で作りますが、それをビジネスで使える100点の品質にするまでの「残り20点」を埋めるのに、人間が膨大なエネルギーを吸い取られている。 多くの企業が今、ここで「AI導入、思ったより効果出ないな……」と停滞しているのが現実なんです。
第3部:処方箋 ~「支配」しようとせず「共存」する~
ユミ:なんだか聞いていたら、ますます使うのが億劫になってきました……。やっぱり、AIなんて使わない方がいいんでしょうか?
折乃笠:いいえ、決してそうではありません。今が「過度な期待」から覚めた時だからこそ、ここからが本当の「実用的な付き合い方」の始まりなんです。 それぞれの「しんどさ」を解消する処方箋をお出ししましょう。
【処方箋① ケンタ君へ:AIを「検索機」ではなく「壁打ち相手」にする】
折乃笠:ケンタ君、AIに「答え」を求めすぎです。AIは知識の箱ではなく、言葉のキャッチボールマシンだと思ってください。 例えば、「〇〇のレポート書いて」ではなく、「俺はこう思うんだけど、反論してみて」とか「この文章の論理的な矛盾点を、辛口の教授になりきって指摘して」と頼んでみるんです。
ケンタ:あ、議論するってことっすか?
折乃笠:そうです。そうすると、AIは急に個性を発揮し始めます。「君の論理はここが甘い」と返してくるAIとの対話は、刺激的で飽きませんよ。自分の思考を深めるための「スパーリング相手」として使ってみてください。
ケンタ:へえ、「辛口の教授」か(笑)。それ面白そうっすね。やってみます。
【処方箋② ユミさんへ:AIを「下書き係」と割り切り、罪悪感を捨てる】
折乃笠:ユミさん、AIを使ったからといって、あなたの価値は下がりません。 例えば、メールの返信や資料作成で一番しんどいのは「白紙の状態から最初の一文字を書くこと」ではありませんか?
ユミ:はい。書き出しでいつも悩みます。
折乃笠:そこをAIにやらせるんです。「〇〇さんへのお詫びメールの構成案を3つ出して。個人名は伏せて」と頼む。出てきたものは60点かもしれませんが、それをユミさんが「赤ペン先生」として修正し、魂を吹き込む。 「0→1」はAI、「1→100」は人間。仕上げを自分がやるなら、それは立派な「ユミさんの仕事」です。ズルではありません。
ユミ:なるほど……。「私が上司で、AIが新人アシスタント」と思えばいいんですね。それなら気が楽です。
【処方箋③ 田中さんへ:完璧を求めず、「監督業」にシフトする】
折乃笠:そして田中さん。あなたは「AIに完璧に仕事をさせよう」と期待しすぎています。今のAIは「仕事は早いが、たまにおっちょこちょいな部下」だと割り切りましょう。 「嘘をつくかもしれない」という前提で、「疑うこと」「判断すること」に徹するんです。
田中:疑うことに徹する……ですか。
折乃笠:ええ。作業(Do)はAI、判断(Review)は人間。 AIがサボるなら、細切れに指示を出せばいい。ミスをするなら、人間がカバーすればいい。 「全部AIにやらせよう」とするから疲れるんです。「面倒な単純作業だけやってくれれば御の字」くらいにハードルを下げると、不思議と「まあ、これくらいやってくれたら助かるか」と思えるようになりますよ。
結び:自分らしいペースで歩こう
折乃笠:皆様、いかがでしたか? 「AIを使わなきゃ置いていかれる」と焦る必要はありません。時には「今日はAI疲れたから、自分で書こう」という日があってもいいんです。 道具に使われるのではなく、道具を使いこなす。その主導権さえ手放さなければ、AIは必ず皆様の心強い味方になります。
ケンタ:なんかスッキリしました! 飽きたらAIに喧嘩売ってみます(笑)。
ユミ:私も、まずは怖がらずに、簡単な「たたき台」作りからお願いしてみます。
田中:期待値を下げる、というのは目から鱗でした。完璧主義を捨てて、気楽な「監督」になってみます。
折乃笠:その意気です! 「かゆい所に手が届く」ような上手な使い方は、一朝一夕では身につきませんが、焦らずやっていきましょう。 また疲れたら、いつでもこのブログに愚痴をこぼしに来てくださいね。
と、いうことで5日講座に臨みます。
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