登場人物
折乃笠: 今年の「大月かがり火市民祭り」で、御神火隊の大役を務めた普通のおじさん。
長老: 地域の歴史を深く知る、物知りの好々爺。

折乃笠:
「ご無沙汰しております、長老。私、折乃笠であります。先日のお祭りでは、お世話になりました。」
長老:
「おお、折乃笠君か。わしはこの町で昔から歴史を語り継いでおる、ただの年寄りじゃよ。今年の御神火隊、誠にご苦労であったな。勇壮な姿、この目で見届けたぞ。」
折乃笠:
「ありがとうございます!無事に大役を果たせて、ほっとしています。実際に御神火を掲げて町を歩いてみて、改めてこの『御神火』にはどんな意味が込められているのだろうと、深く知りたくなったんです。長老、よろしければその意味を教えていただけませんか?」

長老:
「ほう、良い心がけじゃな。喜んで話そう。まず、あの御神火は、ただの火ではない。祭りの始まりを告げる、神聖な『御神火(ごじんか)』なのじゃよ。三嶋神社で厳かに熾(おこ)され、我々の手でまつり広場まで届けられる。」
折乃笠:
「神聖な火…だからあんなに厳重に、甲冑を着た方々が守ってくださるのですね。」
長老:
「その通り。そして、なぜこの大月で『火』がこれほど大切にされるか、その起源は戦国の世にまで遡るのじゃ。」

折乃笠:
「戦国時代ですか!?」
長老:
「うむ。かつてこの地を治めた武田氏が、敵の襲来などを知らせる合図として、狼煙(のろし)を上げておった。特に、あの岩殿山は狼煙を上げる重要な拠点だったんじゃ。遠くの仲間へ、大切な情報を光と煙で伝えておったんじゃな。この祭りは、その歴史を今に伝える『狼煙伝説』が元になっておるんじゃよ。昔は『岩殿山かがり火祭り』と呼ばれていた時代もあったほどじゃ。」
折乃笠:
「狼煙…!僕たちが掲げていたあのかがり火は、昔の狼煙の役割も持っていたのですね。情報を伝えるための大切な光だったんだ。」
長老:
「そうじゃ。そして、その大役を市内の若い人たちが担うことにも、大きな意味がある。」
折乃笠:
「若い人たちが担う意味、ですか?」
長老:
「うむ。この町の未来を担う若い人たち自身の手で、古くから伝わる大切な火を運び、祭りの中心に灯す。これは、大月の歴史と伝統を、次の世代へと確かに受け継いでいくという、何より尊い儀式なのじゃ。御神火を運ぶ一歩一歩が、この町の未来へと繋がっておるんじゃよ。」
折乃笠:
「歴史と伝統を…。そう考えると、なんだかすごく胸が熱くなります。ただのお祭りだと思っていたけれど、こんなにも深い意味があったのですね。長老、本当にありがとうございました。この経験を誇りに、来年以降も、もっとこのお祭りに関わっていきたいです!」
長老:
「おお、そうか、そうか。その気持ちが何より嬉しい。折乃笠くんのような人がいる限り、この大月のかがり火が消えることはあるまい。来年も楽しみにしとるぞ。」
若くはない折乃笠もまだまだ頑張らねばなりませぬね。
ということで、たいへんな大役をした折乃笠は、次の大役(8月5日)に向けて再び歩き始めました。
ただし、それが終わったら少しお休みモードにします。
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「大月かがり火市民祭り」御神火隊の大役 お疲れさまでした。
武田氏の狼煙伝説が現代に蘇り、若者たちがその火を手に歩む姿は、未来へのメッセージ、時を越えて受け継がれる歴史ですね!
折乃笠さんの歩みは、まさに「過去に学び、未来に灯す」大月の精神の体現ですね。
もう若くはない折乃笠さん(笑) 大月の灯が絶えることなく燃え続けるように頑張ってください!