今回は、下記目次の中の「2.私は何故わからなかったのか」 についてです。

1.ストーリー

命題「人として何が大切か、真の幸せとは何か」に対し

1. 私は何がわからなかったのか
 ぼんやりとしている問題意識をクリアにする

2. 私は何故わからなかったのか
 問題を層別しねらいを定めるために現在の状況を事実で確実につかむ

3. 私がわかるための目標を作る
 活動の狙いを定めて、成果をはかるものさしをつくる
4. 命題 私がわからなかったことを掘り下げる
 真因をつかむために、現状把握で取り上げた問題点をさらに深く調査
5. 命題 わからなかったこととは
 真因を発生させないために、対策とその実行計画を立てる
6. わからなかったことを解決するために
 実行計画に基づき、対策を確実に実行する
7. 効果を確認する
 目標に対してどのくらい効果があがったかを把握する
8. 更なる飛躍を考える
 対策を実施した効果が元に戻らないようにする
9. 私は何がわからなかったのか
 ぼんやりとしている問題意識をクリアにする

 

2.はじめに

「その5」では、「2.私は何故わからなかったのか」について
報告致しました。

先ず、要因を「自分」「自分以外」「環境」「思想」に分け、それぞれの
要因分解を致しました。

特に、「思想」は相当奥が深く、現在要因の細分化を実施しています。  

先ず、以下の系統図を御覧下さい。

先回、哲学、宗教が含まれる「形式科学」について報告しました。
 
今回は、自然科学です。
と言われても、「どこまでの範囲が自然科学?」の世界ですよね。
文献を読み漁り、昔読んだ書籍をもう一度紐解きました。

 

3.自然科学とは

「哲学と宗教 全史  出口治明著」の中で、自然科学的に
「人間はどこからきてどこへ行くのか、何のために生きているのか?」
という問いに答えを出しています。

『どこからきたのか。現生人類の祖先「ホモーサピエンスーサピエンス」は、
通説では、今から約20万年前に東アフリカの大地溝帯で誕生しました。
どこに行くのか。今から10億年ぐらいしたら、大陽が膨張し、地球の水は
なくなって全生物が死滅することがわかっています。
何のために生きているのか。人間も動物ですから、次の世代を残すために
生きています。
さらに一歩進めて、人間とは何か? と問えば、すべての行動や思考を脳の働きに
依存している動物、ということも、わかってきています。』

一見、無味乾燥的な表現ですが、まさしく真実だと思いました。
この言葉から、自然科学とはどのようなものかがイメージできると思います。

 

4.自然科学を学ぶ目的

自然科学、例えば物理、化学などは、中学校の頃から学び始めますよね。
そして、高校(小生は高専)では、かなり高等な部分を学びます。

小生思うには、自然科学を学ぶ目的は2つあると思っていて、
①自然現象を論理的、数学的に考える能力を育成する。
この能力によって、他分野の人文科学や社会科学を深く理解できるようにする。
②更に応用科学の工学や医学に進むべく基礎とする

インターネットで調べてみると
『科学は、観測可能な自然現象に対して、関係や規則を発見します。
一方、テクノロジーは、科学の発見などを我々に直接役に立つ形にするための道具とし、
同時に科学の発展のためのテクニックを提供します。

科学を研究している人たちは、必ずしも直接我々の生活に役立てるためという使命感で
やっているわけではありません。
それは、文学や芸術分野などとほとんど同じことです。』

後半の3文は、そんじゃ何のため?
大きく捉えると、自己実現のためということですかね。

 

5.自然科学の分類

大きく分けると以下の2つになります。

1)生物科学

生きているものを扱う。

2)物理化学
生きているもの以外の科学が物理科学。
物理科学はさらに、地学、天文学、化学、物理学に分類される。

例えば、近い将来(一部は既に存在している)のサイボーグなどはどっち?
これから先、この様に学問領域では区別できないものが多く現れるのでしょうね。

 

6.生物科学的に 「人間」とは何か? 折乃笠公徳

 名書“サピエンス全史” ユヴァル・ノア・ハラリ著“では、冒頭の半ページで
宇宙の誕生から未来までを表現する著者の頭脳に大きく感動しました。
まさしく、科学革命を経験し、更なる高度の頭脳を得たホモ・サピエンスの
なせる業だと思ったのです。

一体、「人間」とは、如何なるものなのか。

300万年前に猿から進化した猿人が登場し、70万年前に原人が現われ、
今のホモ・サピエンスになったのが10万年前。
ホモ・サピエンスへの進化は、動物学的に徐々に進化したのではなく、
遺伝子の突然変異によるものだという。

遺伝子の突然変異によって、ホモ・サピエンスが得たものは何か。
それは、「理性の血」だという。
ホモ・サピエンスは、「理性の血」と「動物の血」を持つという。
人類の進化の時間の尺度でみれば、人は「理性の血」よりも「動物の血」のほうが
圧倒的に濃い。
一世代前のホモ・ネアンデルタールの顔を見るとより納得できますね。

次々と表出する「動物の血」は、ねたみ、やっかみ、憎しみ、怒り、利己心、自暴自棄、
暴力的な衝動など、まるでジャングルの獣のごとく、負の感情を生み出す。
我々の生活でも日常茶飯事に起きている。恥ずかしくて思わず赤面してしまう。
その「動物の血」を抑制し、コントロールするのが「理性の血」だというのです。

人間は「理性の血」で自分をコントロールしなければならない。
そのためには、そのことを自覚しながら、「心」を常に向上させなければならない
と思います。

「動物の血」「理性の血」は、まさしく生物学的に「人間らしく生きる」の
指針になると思うのです。

 

7.物理科学的に 「心」とは何か  折乃笠公徳

折乃笠の全くの持論を紹介します。

1)「心」とは何か

心はどこにあるのだろう?
心は何でできているのだろう?
思いはどう発生するのか?

心の科学的真理が解明できれば、人が「幸せ」になるアプローチがより深くわかり、
人はもっと「幸せ」になれるのではないだろうか?
もっと人間らしく生きられるのではないだろうか?

昔読んだ著書“脳内革命”の中で、βエンドルフィンが脳内に分泌されると「幸せ」感が
得られると知った事がある。
現代科学では、人の心は奥深く、いまもって濃い霧に包まれているという。
まだまだその真理をとらえきれていないという。
是非是非、現代の科学者たちに近い将来解明してもらいたい。大きく期待する。
自分自身も、深く考えていきたい。

2)今までの「心」のイメージ

「心」とは個性、性格のこと。「心」は演算回路として脳の中にある。
24年前に読んだ著書 “脳内革命” の中で、脳内にβエンドルフィンが分泌されると
「幸せ」感が得られるとあった。

3)結論 

科学的に「心」とは何か
「心」は脳の中にあり、原子・分子の集合体である。
よって、「心」は科学的に決まった動きしかしない。
幸せの法則は本来ありえない。
それは幻の考え行動である。

4)考察

現代科学では、人の「心」は奥深く、いまだもって濃い霧に包まれているという。
まだまだその真理をとらえきれていないという。

折乃笠の考えは以下である。
「心」は魂であり、脳とは別に魂があると考える人もいるが、それは非科学的である。
また、科学で解明できないものをサムシング・グレートという神秘的なブラックボックス化
するのもおかしい。
増してはそれが天理教の親様だというのは全然理にかなっていない。
137億年前にビッグバンによって宇宙が誕生し、原子・分子が誕生した時点で、
エネルギ保存の法則により全ての原子・分子は137億年前から科学的に
決まった動きしかしない。

「心」は脳が作っている。宇宙にある原子・分子のほんの一部が自分の体になり、
更にその一部が脳となり、「心」となっている。

体と脳と「心」の関係は、2項の今までの「心」のイメージで良いと思うが、
いずれも原子・分子の集合体である。

よって、「心」は科学的に決まった動きしかしない。137億年前から既に動きは
決まっていたのである。

本来、幸せの法則は本来ありえない。
それは幻の考え行動である。

ここで、2つの学説を紹介する
慶応義塾大学の前野教授は受動意識仮説を提唱している。
『心は幻想、あるいは錯覚だ。心は本当はない。しかし私たちはあるように感じている。』

ヘブライ大学のユヴァル・ノア・ハラリ教授は著書ホモ・デウスの中で提唱している。
『これから先、テクノロジーによって人間の心が作り直せるようになると、
ホモ・サピエンスは消え去り、人間の歴史は終焉を迎え、完全に新しい種類の
プロセスか始まるが、それはあなたや私のような人間には理解できない。』

更に折乃笠は考える。
別の言い方をすると、人間は原子・分子でできている機械に過ぎない。
将来、AIが人間の心を解明し支配しても、それは人間という機械とAIという機械の
原子・分子間の話であって137億年前に既に決まっていたストーリに過ぎない。

この世に偶然はなく、全て原子・分子単位の科学的変化に過ぎない。

 

8.まとめ

以上、自然科学について、いろいろと考えてきました。

結論として・・・

「自然科学は哲学的な問いかけや、人間としてどうあるべきかといった
 宗教的や道徳的な問いかけには答えてくれません。」

に対し、小生はまだ言い切れません。

もう少し、他科学領域を含めて深く考えたいと思います。

自然科学には、まだまだ神秘的な要素があるような気がしています。

 

9.今後の進め方

今後、「人文科学」「応用科学」について、勉強していきたいと思います。

ただし、本題のエッセイ第三弾「人として何が大切か、真の幸せとは何か」という観点で
メリハリを付けていきます。

次は、人文科学について語って参ります。

 

10.引用 書籍や文献

1)書籍
(1)サピエンス全史 上下 ヴァル・ノア・ハラリ著 河出書房新社

(2)ホモ・デウス  上下 ヴァル・ノア・ハラリ著 河出書房新社

(3)脳はなぜ「心」を作ったか 前野隆司著 ちくま文庫

2)文献

自然科学とは何か

科学と哲学の違いや関係性について教えてもらえますか?

ダーウィンとドーキンスが語る「思いやり」の進化論

 

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