標記講座は、恵林寺住職・古川老大師様が講師になり、5月22日~7月17日
(3時間×6回)に開催されています。

今年の講座は例年とは大きく異なり、敢えて禅や仏教の用語を極力外して、
問題の骨組みを追いかけるようになっています。

第5回目の課題 ”苦しみと向き合う智慧” 

当講座は1週間前に老大師様の1時間のビデオを観てレポートを提出してからの
議論であり、第5回目は、”苦しみと向き合う智慧” という非常に広く深く濃い
哲学的内容であるため、熱い議論がなされました。

老大師様の御説明
『仏教より、
 お釈迦様は「苦の根っこは自分の中にある。その根を減らそう」と考えた。
 生病老死そのものは自分ではコントロールできない。
 しかし自分が増幅した苦しみは自分で解除に努めることはできる。』

小生は、本テーマは、何年も前から考え続けて答えが出ていないテーマで、
今回老大師様のビデオを観て、もう一度、考えて考えて、整理しました。

以下が小生のレポートの抜粋です。

『 ◆自身の苦との向き合い方を考える
 ・苦は絶対に避けては通れない。
 ・常に死を考えていなければならない。
 ・ただし、人生の全体を通しで考えると、苦は常に起きているわけではない。
  よって、普段何事もなく普通に生きていることが如何に幸せであるかを感じるべきである。
 ・苦を一様に受け入れるのではなく、苦を分析し、組み合わせを解して、一つ一つ苦しみを見極めて、
  対処していくことが大切である。
   ⋄死苦、老苦、病苦:なってみなければわからない。予測・対応方法は考え準備しておくべきだが、
    なってからしっかり対応する。
    (四六時中、死、老、病を考えていたらノイローゼになってしまう。)
   ⋄他の苦:先ずは解決するためにあらゆる手段で努力する。ダメの場合は自分を変える努力をする。
    更にこれ以上努力しきれない時は、潔く諦める。やり切ったのだから後悔しない。』

今回、同期の聴講生皆様のレポートはどれも素晴らしく、御自分の抱えている”苦”を正直に真摯に
洗い出し、それの原因を分析し、解決すべく、前向きに考えているようでした。
(一部、もがき苦しんでいる部分もありました。)

小生も、今回の講義で非常に大きな成果があったことは、自分何十年と心の中で執着して
モヤモヤ苦しんでいたことが、”何”であったがわかった事でした。

それは、解決するためにあらゆる手段で努力したけどダメで、自分を変える努力をしたがダメで、
潔く諦めることもできない事でした。

老大師様の最後の御説明
 『よくよく考えて、苦しみというフィルターを見たうえで、
 どうやって自分は生きていくかを吟味することが大切。
 めいめいが自分として考え、どう立ち向かうか。
 その方法に正解などはない。
 こうすべき、ではなく、その人らしさが出ているのがいい。』

今後、苦しんでいた”何”の解決方法を自分が納得できるまで考え続けていきたいと思います。

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