小生、哲学書や宗教書はそれほど多くは読みませんが、
内容を自分なりに解釈して、自分の行動に落とし込むことは、
とても大切な人生のルーチンだと思っています。
そんな中、書籍「村西とおるの全裸人生相談 人間だもの」に
出会いました。
『村西とおる
前科7犯、借金50億、米国司法当局から懲役370年を求刑された[AVの帝王]。
1948年9月9日生まれ、福島県出身。』
村西監督は、本の冒頭で言っています。
『碩学の珠玉の言葉で綴られた人生論より、自分よりもっと悲惨な人生を歩
んでいる人間を知ることで人は救われ、元気を取り戻すことができる」ことを
学んだのです。』
『手前どものようなナラズ者の存在の意義は、斯くのごとき生きる希望と自信を失った
方に、己の存在を知らしめることで「こんなアンポンタンより自分のほうがまだマシだ、
もう少し頑張って生きてみよう」との力をお届けすることと承知しています。
運命に弄ばれて、どうにも逃げ場がなくなった人間を、助け出す方法は一つしかありません。
自分よりもっともっと、目もあてられないような絶望の状況を生きている人間を伝える
ことなのです。』
確かに、人は他人と比較して、優越感を持って安心したり、逆に劣等感を持って
落ち込んでしまったりします。
小生は先日機会があって自分の悩みを分析してみたところ、80%以上は他人との比較
による劣等感が原因であることがわかりました。
他人と比較しても何の解決策にもならないことはわかっていながらも、
同じことを繰り返しているんです。
逆に、村西監督が言っているように、他人との比較で自分以下のアンポンタンを知る事に
よって優越感が生まれ、生きる希望が生まれることもあると思います。
しかし、小生思うに、この本はその部分はありますが、もっと深いところで
どうしようもない話の人生相談をしてくる人たちに対する村西監督の人間愛を
感じるのです。
自らの失敗談をあらゆる体位で重ねて、温かく、学びの多いものばかりです。
思考の深さとボキャブラリーの多さと表現力の巧みさに感動します。
人間への慈愛が滲む。とにかく言葉が温かいです。
相談例
・二十歳でハゲってなんやねん
・濃厚接触のみの、夜の街の女
・会社を失い、妻にも逃げられた
・彼女の「連れ子」を俺は愛せるか
・わたしはゲイですけど何か?
・セクハラ上司をぶん殴りたい
・旦那よ、稼いでから文句を言え
・大好きな彼は、元結婚詐欺師
・父は見た、娘の彼氏はタトゥー入り
・初デートでホテルありだった?
・新人を叱ったらスマホで録音された
・パンツ買っても、出世せず!
・遺伝子にこだわって結婚できない
・娘の足が太いのは、義母のせい
・「やりすぎ育休」なんて悪夢
村西監督のことを 「夜の哲学者・宗教家」 と御呼びしたいですね。
今の小生には.哲学書、宗教書よりも人生を考えさせられた「人間だもの」でした。
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