人として何が大切か、真の幸せとは何か
人間らしく生きる
折乃笠 公徳
心理学について報告していますが、ボリュームが多いため、3回に分けて報告しています。
1. 心理学に対する折乃笠の思い 、フロイト、フランクル、フロム
2.マズロー、トランスパーソナル心理学
3.アドラー、まとめ ← 今回
それでは、折乃笠が推奨する心理学とその理論を紹介していきます。
●は書籍や文献
◆は折乃笠のコメントです。
1.アルフレッド・アドラー
0)アドラー心理学とは
●アドラー心理学 結論から言うと
あなたは自分の人生を、自分の責任だけで選択しなければいけません。
そうすればすべてがシンプルになります。
そうできず人生を複雑にしているのは、ほかならぬあなたなのだ、
と認識してください。
◆皆さんは、最初からとても厳しいと感じたかもしれませんが、この考え方が
最終的には自分を楽にしていくことになります。
小生にとって、アドラー心理学との出会いは、「禅」や「筋トレ」との出会いに
匹敵するほどの大きな衝撃で、今後の人生に大きく影響を及ぼすと予感しています。
●アルフレッド・アドラーは(1870 – 1937年)は、オーストリア出身の精神科医、
心理学者、社会理論家。
フロイトおよびユングと並んで現代のパーソナリティ理論や心理療法を確立した1人。
初期の頃のフロイトとの関わりについて誤解があるが、アドラーはフロイトの共同研究者
であり、1911年にはフロイトのグループとは完全に決別し、個人心理学(アドラー心理学)
を創始した。
◆先ず詳細内容に入る前にアドラーが提唱した理論を小生なりに整理します。
1)アドラー心理学は正しいことよりも患者を治すことに重点を置いた心理学である
2)すべての悩みは、対人関係の悩みである
3)健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との
比較から生まれるものである
4)過去は関係なく、いまの自分に原因や行動を求める
5)すべての行動には目的がある
それでは、(1)~(5)の詳細内容について、紹介していきます。
1)アドラー心理学は正しいことよりも患者を治すことに重点を置いた心理学である
●アドラー心理学は「どうしたら人は幸せになるのか」に注目する。
実証主義的な心理学の多くが「どうして人は悩むのか」という視点を基本にしている
のに対して、アドラーは自分の臨床経験に基づき「どうしたら悩みが解決するのか」を
基本にしています。
◆アドラー心理学の最大の特徴は幸せになるためには、「どうしたら悩みが解決するのか」
を基本にしていることです。
これから各項で解決方法を示していきますが、今までアドラー心理学を御存じでない方には、
賛否が分かれるかもしれません。
しかし、最後まで読み切ると、皆さんは頷くと思っています。
●アドラーは「人はいまこの瞬間から変われるし、幸福になることができる」
「問題は能力ではなく、勇気なのだ」と喝破している。
◆それでは、最初にそのキーワードを示します。
・いま、ここを生きる
人生における最大の嘘、それは「いま、ここ」を生きないことです。
過去を見て、未来を見て、人生全体にうすらぼんやりとした光を当てて、
なにか見えたつもりになることです。
・嫌われる勇気
あなたがどんな刹那(きわめて短い時間。瞬間)を送っていようと、たとえあなたを
嫌う人かいようと、「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ見失わなければ、
迷うことはないし、なにをしてもいい。
嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわない。
2)すべての悩みは、対人関係の悩みである
◆小生、以前から自分の悩みの根本は2つあると思っていました。
・対人関係
・過去過ち、未来への不安
特に対人関係は、他人との比較、劣等感、自信喪失に繋がり、悩みの大半を占めていました。
●他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。
これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。
◆自分に嘘をつく・・・とてもきつい言葉ですが、確かに周囲の人々に対して嘘つくよりも
簡単だと思います。そして、気が付かない内に心に大きなしこりができてくるのだと
思います。
●どうすれば良い対人関係を築けるかを知らないと、他の人の期待を満たそうとしたり、
他の人を傷つけまいとして、主張したいことがあっても伝えることができず、自分
が本当にしたいことを断念してしまうことがあります。
そのような人は、たしかにまわりの人からの受けはよく、彼(彼女)らを嫌う人は
少ないかもしれませんが、その代わり、自分の人生を生きることができないこと
になるのです。
◆ん~ん! まさしく2年前までの会社人間だった小生そのものです。
●「課題の分離」があなたを解放する
社会人として働いている場合、「相手の機嫌を損ねたくない」という理由で、
しぶしぶ飲み会に参加した経験がある人も多いのではないでしょうか。
しかし、よく考えてみると、あなたが飲み会を断ったことによって相手がどのように
感じるかは、あなたではなく相手の問題であるとも言えます。
このように、相手の課題に対して「これは自分の課題ではない」と認識することを
「課題の分離」と呼びます。
このような考え方をすることで「人生はそれぞれの人のもので、相手の人生まで
必要以上に抱え込まなくても良い」という考え方にもつながっていきます。
◆本件は、アドラー心理学で一番重要な部分と認識しています。
まさしく、この「課題の分離」こそが、対人関係の悩みの解決法だと思います。
つまり、相手が自分をどう思うか感じるかは、相手の問題であり、いくら自分が
考えても分かるはずがないし、それに悩む必要はないということです。
●きっとあなたは、自由とは「組織からの解放」だと思っていたのでしょう。
家庭や学校、会社、また国家などから飛び出すことが、自由なのだと。
しかし、たとえ組織を飛び出したところでほんとうの自由は得られません。
他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、
承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、
自分の生き方を貫くことはできない。
つまり、自由になれないのです。
◆他者承認、この部分が前項で紹介したマズロー心理学と異なる部分です。
マズローは第4段階:承認欲求で「他者から尊敬されたい、認められたい」と
願う欲求があると示しています。
この部分ついては、今後考察していきます。
3)健全な劣等感とは、他者との比較のなかで生まれるのではなく、「理想の自分」との比較から生まれるものである
◆劣等感、小生、まさしく対人関係から生まれてくるものでした。
「理想の自分」目からうろこです。
もう少し、先に進みましょう
●わたしが自分の身長に感じていたのは、あくまでも他者との比較、つまりは対人関係の
なかで生まれた、主観的な「劣等感」だったのです。
もしも比べるべき他者か存在しなければ、わたしは自分の身長が低いなどと思いも
しなかったはずですから。
あなたもいま、さまざまな劣等感を抱え、苦しめられているのでしょう。
しかし、それは客観的な「劣等性」ではなく、主観的な「劣等感」であることを理解
してください。身長のような問題でさえも、主観に還元されるのです。
◆なるほど! 他者がいなければ・・・ 比較しない。
しかし、比較する「理想の自分」がいます。
そこで、話は更に進みます。
●わたしは友人の「お前には人をくつろがせる才能かあるんだ」という言葉に、
ひとつの気づきを得ました。
自分の身長も「人をくつろがせる」とか「他者を威圧しない」という観点から見ると、
それなりの長所になりうるのだ、と。
もちろん、これは主観的な解釈です。もっといえば勝手な思い込みです。
ところか、主観にはひとつだけいいところかあります。
それは、自分の手で選択可能だということです。
自分の身長について長所と見るのか、それとも短所と見るのか。
いずれも主観に委ねられているからこそ、わたしはどちらを選ぶこともできます。
わたしたちは主観的な世界の住人であるのです。
◆なるほど!! 冒頭で紹介した言葉
「あなたは自分の人生を、自分の責任だけで選択しなければいけません。」
まさしく、「わたしたちは主観的な世界の住人」ということなのですね。
そして、いよいよ確信に迫ります。
●われわれは誰もが違っています。
性別、年齢、知識、経験、外見、まったく同じ人間など、どこにもいません。
他者との間に違いかあることは積極的に認めましょう。
その「違い」を、善悪や優劣と絡めてはいけないのです。
どんな違いかあろうとも、われわれは対等なのですから。
あの人には勝った、この人には負けた、と考えていると
いつの間にか、他者全般のことを、ひいては世界のことを「敵」だと見なす
ようになるのです。
◆更にドカンときましたね。
「違い」は「敵」だと見なしてしまう。
まさしく、他人の悪口をすぐ言ってしまうことの原因ですね。
「違い」と「敵」は、分離しなければいけないと痛感しました。
4)過去は関係なく、いまの自分に原因や行動を求める
●アドラーは個人の心は分割できないと主張し、個人心理学という理論を
提唱しました。
最も有名な考えは、先ず人間は行動をとり、過去に行動の理由を求めると
いうものです。
たとえば幼少期に虐待を受けた人が、精神病にかかったとします。
この場合、「幼少期の虐待が原因で精神病になった」のではなく、
「精神病になった理由を幼児期の虐待のせいにした」と捉えます。
人は原因によって行動するのではなく、現在の目的によって行動しているのだ
とするのが、アドラー心理学の考え方の特徴です。
たとえ不幸な事故に遭ったとしても、その人が前向きに生きていくかどうかは
起こってしまった過去とは関係なく、その人が「いま」どのような理想や目的を
持てるかに関係します。
過去は関係なく、いまの自分に原因や行動を求めるアドラーのような考え方を
厳しいとする人もいますが、重要な人生論として、いまも多くの人々に
共感されています。
◆なるほど!と思える反面、自分に起きるあらゆる問題に対して果たしてこの考えを
適用することができるか疑問です。
「生老病死」に関わるような重大な問題に対し、落ち着いて適用できるか、
今後のアドラー心理学の理解度向上に掛かっていると思います。
5)すべての行動には目的がある
◆それでは最後に、4)で述べたことの方法論を紹介します。
●狭義の目的論
[すべての行動には目的がある≒すべての感情には目的がある]とする仮説。
「具合が悪くなっだので、行けません」。 → 行きたくないから、体調を崩した。
「何やってるんだ!」とつい怒鳴った。 → 言うことを聞かせるために、怒りの感情を使った。
この様に、狭義の目的論では、あらゆる行動や感情にはすべて目的があると促えます。
●原因論の関わり方
「何が悪い?≒どこが悪い?≒どうしてこうなっちゃったの?」と、今の問題を引き起こした
過去の原因や性格上の問題、誰のせいで発生したのかなどを掘り下げて、取り除く。
●狭義の目的論の関わり方
その行動で得ているメリットを見つけ、代わりとなる行動を探してもらう。
●広義の目的論の関わり方
過去の原因や性格上の問題などには注目せず、
「この先、どんな人生を生きたいですか?≒あなたはどうなりたいですか?」
という、その人のこれから(目的)に注目して関わる。
つまり、原因論のように悪いところを探すのではなく、良いところを探すのでもなく、
「どうなりたいのか≒結局のところ、どうなったらいいのか」
という未来の目的から発想するのが、広義の目的論です。
ちなみに目的論で話すときは
Yes but (それいいね。けれど、ここはダメ)
ではなく、
Yes and(それいいね。そして、これをしてくれたらさらにうれしい)
という言い方にするのです。
◆これだけは、覚えておきましょう!
Yes and(それいいね。そして、これをしてくれたらさらにうれしい)
「どうなりたいのか≒結局のところ、どうなったらいいのか」
2.まとめ
今回、その1~3で心理学について、報告しました。
まだ、心理学の触りに過ぎませんが、全てが新鮮で良い刺激になりました。
心理学は、直接、人間の心のデリケートな部分を対象にした
とても奥が深い学問だと思いました。
人間の心のメカニズムは未知の部分がまだまだ多く、学べば学ぶほど
発見があります。
我々の生き方や人生観を変えることもあるのではないでしょうか。
心理学の全体を通して、小生の琴線に触れたのは、マズロー心理学と
今回のアドラー心理学です。
命題「 人として何が大切か、真の幸せとは何か 」は進める上で、
宗教と共にも最重要課題として更に深く考察していきたいと思います。
3.今後の進め方
次は、「応用科学」計算機科学、工学、医学を勉強していきたいと思います。
4.引用 書籍や文献
1)書籍
幸せに生きる方法 平本あきお、前野隆司著 ワニ・プラス
嫌われる勇気 岸見一郎、古賀史健著 ダイヤモンド社
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今回のブログは、難しすぎて充分に理解できないところもありますが、小生の考えをコメントします。少しズレがあるかもしれませんが・・・
小生は、アンバランスや不揃いという言葉が好きで、某トラックメーカで次長になったくらいから実践するようになりました。
なぜなら、バランス感覚を持っている人は素晴らしいと思うし基盤だと思いますが、バランスばかりを重視していると(例えば歩み寄る、丸く収めるなど)、対人関係は良くなるかもしれませんが、相手から軽視されるようになったり、何よりも成長が止まってしまい 次ステップに移行することができません。
だから、時には尖ったアンバランス感覚を持って、反対意見があっても 自分の主張や考えを押し通すことが重要です。
すなわち、これが「違い」を作ることになり、次ステップに繋がります。
また、不揃いも同様に「違い」だと思います。
チームメンバーが全て同じ=揃い(金太郎あめ)だとすれば、一人一人がどんなに優れていたとしても、試合には勝つことができないと思います。
ひとり一人が違った個性、自分のスタイルを持ってこそ、役割と責任を果たしチームとしてのパフォーマンスを最大限に発揮することができます。
また、よきライバルとなって、それぞれのポテンシャルを引き出し、更にステップアップできると考えています。
”Yes and” いい言葉ですね。
小生も教育の中で 数年後に何をしてたいのか? どうなっていたいのか?Wanted Positionを持つように指導しています。そうすれば、具体的な目標を立てることができるはずです。