人の価値は行動にある。
小生、今回つくづく考えさせられる出来事がありました。

話を分かりやすくするために昔話風に紹介します。

折乃笠が住む大月浅利部落に、それはそれは働きもののおばさんが
おってのう~。廻りから、けいこ姉(ねえ)と呼ばれておるんじゃ。

けいこ姉はいくつかのう?75歳くらいかのう~。

背はちっこく、痩せているんじゃが、力持ち、どこにでも歩いていく。
周りの人のためにいろいろ尽くしてばかりで、自分の家の畑をやったり、
パートで居酒屋へ行ったり、ほとんど一日中働きどうしじゃ。

そして、いつもニコニコしている。
ちょっと昔に地元の小学校の用務員さんをやっていて、
先生や生徒にものすごく慕われていたそうじゃ。

折乃笠一家が浅利部落に引っ越して来た時から、
いろいろ面倒をみてくれています。あんがと。

季節の野菜をいつも届けてくれる。

どうも、おらのことが好きらしく、公民館で宴会があると、
何度も御酌に来てくれて、座り込んでいっしょに飲むことが
多いのじゃ。

この前、日本酒を家に持って行ったら、超喜んでいたずら。

パート先の居酒屋は、焼き鳥となんこつが絶品で、
実はおらの会社の同僚も遠征して2回も飲みに行ったよ。

パート先でも、ほとんど休まず動きっぱなし、働き過ぎ。
そん時は、まあ座れし~一杯飲めし~と誘っても座んない。
居酒屋の女将も良く働くおばさんじゃと言っている。

けいこ姉、おらのエッセイ集第一弾が出版されると、
どこからか聞きつけて買って読んでくれ、自費で居酒屋の
マスターにも紹介してくれた。

合わせて、マスターは地域活動(市長や野口健と知り合い)を
していて、おらに興味を持っているから紹介すると居酒屋に
いっしょに行ってくれた。
おらは、すっかりマスターと意気投合、けいこ姉はうれしそうに
話を聞いていたのさ。

さて、今回つくづく考えさせられる出来事を紹介するね。

今回、エッセイ第二弾の出版日は10月15日に決まったが、
著者の特権で数冊前もって貰えたのじゃ。

おら、真っ先にけいこ姉の家に持って行っただ。
けいこ姉、超喜んでくれて、お金を払おうとしたで、
いいんだよ とおら逃げるように帰ってきた。

数日後、けいこ姉がおらの家にやってきて、居酒屋の焼き鳥と
なんこつ焼をいっぺい持ってきてくれた。

更に、
「ちょいと、いっしょにでかけべ!」
「どこさ?」
「市長の所へ行くべ。」
「はあ?」
「第二弾、拾い読みしたんだが、ちょっと読んでもおもしれえ。
 これは市長にも読んでもらった方が良いべ。いくべ?」
「ところで、けいこ姉、市長と知り合いなのけ?」
「息子が確か同級生でな。向こうも覚えているべ。行くぞ。」

残念ながら、市長は大雨対策で日曜も出勤で不在だったのじゃ。

おらあ。けいこ姉に手を合わせました。

思いやり、度胸、行動力、まさしく心に染みる「利他の行動」だ。

おらは、普段、能書きばっかり垂れているが、人のためにこのような
「利他の行動」ができるだろうか?

人は頭で違うんじゃないかなと思いながらも、相手の社会的地位や
収入や学歴などでその人の価値を決めてしまう。

そうじゃないんだよ。人の価値は行動にあるんだ。 
今回、大月のおばさんが、行動で教えてくれました。

なんだか、ほのぼのとする良い話だっちゅ~の。

P.S. たぶん、この続きがあると思います。

◆ホームページにお戻りの方が下記をクリックして下さい。
 http://orinokasa.com/index.html

◆御意見をいただける方は下記 Commentをクリックして下さい。