元上司の宮田さんから「漢詩」のプレゼントをいただきました。

たまには、本ブログも趣を変えてお上品に格式高くいきましょう。

『解説を添えて好きな漢詩をひとつお届けします。
 鑑賞してください。         宮田

江南春望<杜牧>         
(こうなんしゅんぼう<とぼく>)
 
千里鶯啼緑映紅 千里鶯啼いて 緑紅に映ず  
(せんりうぐいすないて みどりくれないに えいず)

水村山郭酒旗風 水村山郭 酒旗の風    
(すいそんさんかく しゅきのかぜ)

南朝四百八十寺 南朝 四百八十寺
(なんちょう しひゃくはっしんじ)

多少楼台煙雨中 多少の楼台 煙雨の中    
(たしょうのろうだい えんうのなか)

●宮田さんの解説

「千里鶯啼緑映紅」
●「千里」は「千里も遠くはるばると広がる野原」。
  中国の「1里」は500メートルですから500キロ。
  ここでは数字の正確さを求められてはいませんが、おおよその広さは
  想像がつきます。
  どこまでもどこまでも続く平原です。大陸的な風景ですね。
  そのどこまでも続く平原のあちこちでウグイスが鳴き、木々の
  緑の間から赤い花が群れなして咲いている様子をうたったものです。

「水村山郭酒旗風」
●「水村」は「川沿いの村」。
 「山郭」は「山沿いの村」。
 「酒旗」は「酒場の目印の旗」ので「幟(のぼり)」のことです。
 それが風に吹かれてゆらゆら揺れている美しい春の景色を
 うたったものです。

「南朝四百八十寺」
●江南(長江下流の南、蘇州や無錫など)は南朝(439~589…
 この時代北は「北魏」に統治され、南は「宋・斉・梁・陳」の4つの王朝が興亡)に
 よって治められ、仏教が盛んで、特に梁の武帝の時代が最盛期で首都「建康」
 (のちの南京)には多くの仏教寺院がありました。
 これが「南朝四百八十寺」で、本当に480寺あったわけではなく、この480という
 数字は数多いことを意味しています。
 それにしてもこの「南朝四百八十寺」の日本語の読み方、「なんちょう しひゃく 
 はっしんじ」はいいですね。
 これが「よんひゃくはちじゅうじ」では詩になりません。
 「しひゃく はっしんじ」で日本語では7音、しかも中に「っ」という促音便と「ん」と
 いう撥音便が入って、語の勢いが心地よいリズムをもたらしています。
 この読み方は適当に決めたわけではなく、「十」の中国語の平仄(ひょうそく)に
 合わせた読みになっているのだそうです。

「多少楼台煙雨中」
●「多少」は「多くの」。
 「楼台」は「楼閣」、高い建物のことです。「煙雨」は「霧雨」。
 3句4句は前2句のうららかな景色とは異なり、春雨けぶる景色です。
 そこに数多くの南朝時代…杜牧の生きた時代から数百年の昔…の寺院が
 春雨にぼおっと見えているのです。
 これはその時杜牧が見ている景色というより、イメージの世界なんでしょう。
 うららかな春景色の向こうに昔の景色がぼんやりと重なって、重層的な江南の
 春を作り上げています。 』

漢詩だけを見る(読めない)と、漢字の組み合わせから何となく雰囲気は
感じられますよね。

岩石のように重厚で、海溝のように深く、宇宙のように広く、
それでいて夕陽のように美しい・・・ と感じがします。

ただし、宮田さんのように素晴らしい解釈はできません。
元バリバリのエンジニアがこの様な文化人的な感性をお持ちで、
人生の重さと深さと広さが拡がるのでしょうね。

漢詩・・・ たぶん小生は中学校の時しか習っていない様な気がします。
高専の時はだいたい国語なんてあったっっけ?という感じです。

中学校の時は、担任が国語のおばさん先生でいつも怒られていました。

人を知るって素晴らしい KaZu先生

確か国語の漢詩の授業時、漢詩の「レ」のマークの意味が分からなくて、
そのまま「レ」と読んで怒られたことがありました。
国語が得意な隣のみゆちゃんは大爆笑・・・

 

そんな小生が 江南春望<杜牧> を解釈すると   

「千里鶯啼緑映紅」
▲漫才の千里真理が鶯が啼くのを聴いて厚化粧の口紅を緑色にした

「水村山郭酒旗風」
▲水村亜土(水森亜土だったかな?)が山の遊郭で酒を飲み過ぎて
  駆逐艦「旗風」を首になった

「南朝四百八十寺」
▲南朝は四百八十寺だと~、てやんでぇ~ 江戸は八百八町でぇ~ 一心太助より

「多少楼台煙雨中」
▲多少なりとも、八王子大衆中華「満福楼」は台湾料理ではなく
 煙のように繊細な春雨がおいしい中華北京料理屋です

宮田さんに怒られそうですね。

「漢詩」の世界 お上品に格式高く

よし、これからは漢詩的センスを身につけるため、制限文字数140のツイッターで
感性と表現力を磨きます!

      

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