昨日、読み終わった本があります。
1942年生まれ、現在79才のお医者様の自叙伝です。
東京女子医大の名誉教授、北里大学客員教授、
慈誠会病院名誉院長とのご経歴。
本の名前は、『ゾルタンの白いナイフ 仁志田博司著』
あらすじは
『1960年代、ドイツのユースホステルで出会った2人の医学生の友情と青春の記録。
1960年代、医大を1年間休学し、ヨーロッパ放浪の旅に出た私は、ドイツのユースホステルでヒッピーに絡まれたところを、ゾルタンの1本の白いナイフによって助けられる。
やはり医学生であり、ハンガリーからの亡命者であるゾルタン。
常にナイフを持ち歩き、垣間見える研ぎ澄まされた内面と彼の生き方に、
私は魅了された。』
この本のポイントは、
・まだまだ日本人が海外に行くことがたいへんだった時代、
そしてまだまだ東欧諸国が貧しかった時代が背景です。
・日本を一歩出てみると、そこは期待や夢があふれるものの、
如何に日本がぬるま湯の環境であるか、言葉の問題だけでなく
信念そのものを問われました。
・「自分が何を求めてるのかをはっきりと定め、その中で一番良いものを選ぶ」
これがゾルタンの哲学です。
そして、白いナイフがその象徴だったのです。
・この哲学の影響を受け、主人公も信念を通して帰国したのち、自分を貫き、
日本で医師免許を取得し、医師としてさらに困難と思える道を進んでいきます。
・そして、家族で伊豆へ行った帰りのこと、チンピラに絡まれるのですが、
その時の主人公は心の中で白いナイフを持っていたのでした。
・「生きていくうえで譲れるものは譲る。しかし命をかけても譲れないものがある」
これが、この本の主題だったのです。
果たして、小生の場合、命をかけても譲れないものがある か?
家族兄弟の命、友人知人の命・・・・
自身の生き様、プライド、ポリシー、夢・・・・
国、伝統、歴史・・・・
考え込んでしまった自分がいました。
如何に今までぬるま湯の中にいたか?
または
そのような極限な体験をしないですんで幸せだったのか?
ゾルダンの白いナイフが、如何に主人公の一生に大きな影響を与えたかを
改めて痛感するのでした。
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命をかけても譲れないものがあるか・・? と問われたら、小生も同様に考え込んでしまいます。
若いころは、目標もいっぱいあって、新しい道を探して、何度も何度もつまづいて、成長してきたんだな~と思っています。
その頃は、”自分の生き方/信念” が命をかけても譲れないものだったかもしれません。目標に向かって突き進む精神力と欲しいものは何がなんでも(どんな手を使ってでも!?)手に入れる貪欲さがありました。
でも、歳をとるにつれて少しでも楽な方を選択し(出来ないと思えばあっさり諦める)、ソフトランデイングばかり考え、ぬるま湯状態が続いています。
ゾルダンの白いナイフのことを知り、小生も心の中のエロいナイフを白いナイフに変えて、いま出来ることに挑戦するつもりです。