4月21日(日)13時30分から16時10分まで、大月歴史研究会の
小山田信茂公顕彰会の第8回定期総会・第12回歴史講演会を開催致しました。

小生は入会してから3回目となります。(その割には大きな顔をしているような。)
総会ではいろいろな意見や議論がなされ、当方の計画は全て承認されました。
歴史講演会は、素晴らしいの一言です!
後述します。
◆概要
1.総会 13:30~14:20
特記事項
笹子追分人形の小山田関連の新題浄瑠璃について触れる。
笹子追分人形の事務局長あいさつ
5月に海外公演後に練習開始、本年の10月文化祭では半分を発表する。来年度前編発表する予定です。

2.歴史講演会 14:30~16:10
講演テーマ:
『史料と実踏でたのしむ郡内の史跡』
講師:
井手窪 剛(歴史研究家、久山登名義でも活動)
講師の略歴:
- 1972年生まれ、愛媛県出身。
- 大阪外国語大学(現大阪大学)デンマーク・スウェーデン語学科卒業。
- 歴史書籍編集・歴史雑誌編集長経験。
- 多くの歴史書籍や雑誌、テレビ番組の監修・時代考証に携わる。

◆講演要約
講演の目的:
地元の歴史に関心を高め、地域アイデンティティを確立することで地方の存続につなげる。
取り上げられた主な史跡とテーマ:
以下の3つの具体的史跡とテーマを紹介し、現地調査(実踏)と史料調査の重要性を論じている。
① 生出神社とアッツ観音(保寿院)
- 生出神社(都留市四日市場)
- 伝承に疑問を持ち、実際の歴史的背景を考察。
- 小山田氏との関係性について新たな疑問を提示(例:鍛冶師「元近」の存在、神藤若狭の素性など)。
- アッツ観音(保寿院)
- 太平洋戦争でのアッツ島の戦いに関わる慰霊碑。
- 指揮官の山崎保代大佐と保寿院の関係性、保寿院の創建について検討(開基や開山に関する謎や疑問)。
② 中津森館と桂林寺・長生寺
- 小山田氏の拠点である中津森館と、関連する寺院(桂林寺・長生寺)の地理的・地質的関係を分析。
- 桂林寺、長生寺付近の地質的特徴(豊富な湧水)が籠城戦に有利に働いた可能性を考察。
- 寺院の配置が単なる防衛目的だけではなく、都市整備の要素もあると提言。
③ 甲州騒動と久万山騒動の比較
- 異なる地域の百姓一揆を比較することで、一揆の性格や変遷を再検討。
結論:
- 実際に史跡を訪ね、現地で調査(実踏)することが歴史理解を深めるために重要。
- 史料の分析と現地踏査を組み合わせることで新たな発見やテーマが生まれる。
- さらに多地域比較をすることで歴史の実像がより明確になる。
- 史跡は単なる観光資源以上の地域振興やアイデンティティ形成に役立つ意義がある。
このプレゼンテーションは、地域史を単なる記録としてではなく、地域再生や地方創生にも活用できることを強調した内容となっています。
◆小生コメント
➀歴史を「楽しむ」ことが、地域再生の第一歩
井手窪さんは、「楽しめなければ意味がない!」と語ります。歴史を学ぶことは、過去の偉人を讃えることに留まらず、自分たちのルーツを知ること。そして、それが地元への誇りとなり、次世代へのメッセージとなると思います。
②歴史は「記録」から「資源」へ
歴史は過去の記録にとどまりません。史跡は、訪れる人に問いかけ、語りかけ、未来へつながる“資源”です。
小山田信茂公という一人の武将の足跡をたどることは、地域の人々が誇りをもって生きるための「心のよりどころ」となると思います。
これからの顕彰会は、「郡内の歴史を生きた形で未来へ伝える」ための創造的な拠点として、ますます重要な役割を果したいと思います。
その後の懇親会でも熱い議論が交わされました。

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