今回のパラリンピック開会式は特別なものでした。

世界中がコロナ禍の中、開催に否定的な意見が多い中での実施でした。

開会式は、コンセプト「WE HAVE WINGS(我々には翼がある)」の一貫性、
最初から最後までの光と色のコントラストの鮮やかさ、
そして、ショーの感動的なシーン、どれをとっても素晴らしかったです。

カナダ放送局の記者は、開会式を観終わって、以下のコメントを残しています。
「耐えて準備し、世界中から到着した4403人のアスリートたちにとって、
 なんと素晴らしい歓迎だろうか」と。

小生、特に感動したのは、空に思いをはせる「片翼の小さな飛行機」の演出です。

『人間は誰もが、自分の「翼」を持ち、勇気を出してその「翼」を広げることで、
 思わぬ場所に到達できることをテーマにした物語』だという。

主人公の「片翼の小さな飛行機」(車いす)に乗って登場したのが
公募キャストの和合由依さん(13)でした。

彼女は、先天性の羊膜索症候群(手足の形態異常)、関節拘縮症(関節の動きに制限が
見られるなどの症状)による上肢下肢の機能障がいがあり、普段は車いすで生活。
左腕も動かないということです。

その彼女が弾ける笑顔とクリクリした大きな瞳で演じるショーは魅力的でした。
もちろん、彼女をバックアップする多くの演技者(障害者)の方々も素晴らしかったです。

彼女は、普段は左腕が自由に動かせないため、人に車いすを押してもらっているという。
しかし「自分の力だけで走り切りたい」という強い願いから、ラストシーンでは約20メートルの
滑走路を自力で漕いでみせました。

この日のためにトレーニングを実施。途中、背中の痛みなどで涙した時もあったといいます。
それでも和合さんは、「とにかくやってみよう」とオーディションが行われた2月から
約半年間で努力を重ねたそうです。

障碍者の方たちだからと言って、特別な目で観るつもりはありません。

ハンデを乗り越えて、努力し、素晴らしいパフォーマンスを発揮する姿に
大きく感動したのでした。

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