長い間、昭和天皇の侍従長だった入江相政さんの思い出のお話です。

『天皇が住まわれている御座所の庭を「広芝」といいます。

 天皇皇后、両陛下が夏休みのために那須の御用邸にいらっしゃって、
 秋口にお帰りになる予定がありました。

 このとき侍従たちは、お帰りになって草がたくさん茂っていたら
 お見苦しいだろうと、この広芝の草を刈ることにしました。

 しかし、草を刈る人手が足りず、陛下がお帰りになった時に、入江さんが
 「真に恐れ入りますが、雑草が生い茂っておりまして随分手を尽くしたのですが、
  これだけ残ってしまいました。いずれきれいに致しますから」
 とお詫びをしたそうです。

 すると陛下は、いつもは侍従たちには穏やかに接しておられるのに、
 このときはいつになくきつい口調で、
 「何を言っているんですか。
  雑草という草はないんですよ。
  どの草にも名前はあるのです。
  どの植物にも名前が合って、それぞれ自分の好きな場所を
  選んで生を営んでいるんです。
  人間の一夫的な考えで、これを切って掃除してはいけませんよ。」
 とおっしゃったのです。

 どんな草にも名前や役割はあり、人間の都合で邪悪に扱うような呼び方を
 すべきではない、ということをおっしゃりたかったのです。』

このお話を聞いた後、小生、町内会の散歩(と言っても3.5kmありました)
に出たんです。

道の端っこ、空地、畑などに目を凝らして歩いてみると、ほんと知らない雑草、
基、名前を知らない草花がたくさんあるんですね。

じっと観察すると、どれも個性的で綺麗です。

なんだか、愛おしくなるような感じです。

そうなんですね。人間も同じ。

「あいつら」「こいつら」「あの野郎ども」なんて言って、それぞれの人を
知ろうとしないで、誤解している事ってよくあります。

例えば、今、ロシア人と聞いただけで、嫌悪感を持ってしまいますが、
ウクライナ侵攻を主導している人たちは極わずかで、多くの人は、
騙されているか、まったく係わりの無い人たちです。
その中には、立派な人も多くいるはずです。

昭和天皇が発せられた「雑草という草は無い」という言葉の意味を考えると

小生は
 物事や集団を大きく捉えることはとても大切だ。
 更に、その要素や個人の持つ個性を知る事も大切だ
と解釈致しました。

そして、昭和天皇陛下のお優しいお人柄を思い出さずには
いられませんでした。

  

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