人として何が大切か、真の幸せとは何か

人間らしく生きる

折乃笠 公徳

 

今回は、下記目次の中の「2.私は何故わからなかったのか」の最終回です。

1.ストーリー

命題「人として何が大切か、真の幸せとは何か」に対し

1. 私は何がわからなかったのか
 ぼんやりとしている問題意識をクリアにする

2. 私は何故わからなかったのか
 問題を層別しねらいを定めるために現在の状況を事実で確実につかむ

3. 私がわかるための目標を作る
 活動の狙いを定めて、成果をはかるものさしをつくる
4. 命題 私がわからなかったことを掘り下げる
 真因をつかむために、現状把握で取り上げた問題点をさらに深く調査
5. 命題 わからなかったこととは
 真因を発生させないために、対策とその実行計画を立てる
6. わからなかったことを解決するために
 実行計画に基づき、対策を確実に実行する
7. 効果を確認する
 目標に対してどのくらい効果があがったかを把握する
8. 更なる飛躍を考える
 対策を実施した効果が元に戻らないようにする
9. 私は何がわからなかったのか
 ぼんやりとしている問題意識をクリアにする

 

2.はじめに

「その5」では、「2.私は何故わからなかったのか」の要因を「自分」「自分以外」「環境」「思想」に分け、それぞれ要因分解を致しました。

更に「その6」~ 「その13」で「思想」について深く踏み入れ、要因の細分化と内容の調査・検討を実施してきました。

今回は「思想」のまとめです。

 

3.思想の分類

先ず、以下の系統図を御覧下さい。
(前回までのもの、今後変更していく)

左の系統図にて学問的分類をベースに整理致しました。
右の表は、その分類内容が「人」「幸せ」との関連性について
ランク付けをし、今後、更に詳細解析をするかの判定を致しました。
ピンク色が、詳細解析をするものになります。

◆大分類 (1次手段)
今回の要因分析で非常に大きな成果として、「幸せ」を大分類
できたこと。
 ・人の「幸せ」を考える →  哲学、宗教
 ・「幸せ」を実現する手段 → それ以外の学問

◆中分類 (2次手段)
中文類は、〇〇科学という形で、学問的分類をした。
この分類の方法はいくつかあり、ある分類では、「形式科学」と
「応用科学」を「自然科学」に含めているものもあるが、
今回は、エンジニア出身の小生としては、こだわって、
ウィキペディア(Wikipedia)方式を選択した。

◆小分類 (3次手段、4次手段)
更に〇〇科学を〇〇学に細分化した。

  

4.人の「幸せ」を考える 

1)人文科学

◆まとめ
哲学・宗教は「幸せ」を定義し、「人はどう『幸せに生きるか』」に
向き合うものである。
この考えを我々一般人が日常生活の中で、どの様に行動に落とし込んだら
よいかを考える。
哲学は非常に広範囲であるが、日常生活に落とし込むという観点では、
哲学の一部である倫理学すなわち道徳哲学が一番適している。
また、西洋哲学よりも東洋哲学すなわち論語のような「その土地に結びついた
生き方や価値観、精神性を整理して”真理”と提示するもの」が具体的な行動を
示してくれている。
宗教は「真理そのものが、神からの啓示によって直接与えられる」などの
真理が最終的な答えがいきなり出てきているので行動しやすい。
ただし、宗教は多種多様のものがあるため、もっとも自分に適したものを今後
見極めなければならない。

◆更に考察する分野
①道徳哲学
②東洋哲学
③宗教

 

5.「幸せ」を実現する手段

中分類として、形式科学、自然科学、社会科学、人文科学、応用科学がある

「幸せ」を実現する手段の概要として、医学は「健康」から、工学は「モノづくり」
から、経済学は「富(資産)の循環と分配」から、法学は「世の中のルール」から、
教育学は「人を育てること」から、音楽、絵画、文学などの芸術は「表現とその解釈」
から、「幸せ」を実現しようとする。

1)形式科学

◆まとめ
数学は絶対的真理であり、宇宙に他の高等生物が存在しても同じ数学をつくって
いるという。
この数学を用いて、神を語る試みる数理宗教学は本命題を考える上で非常に
有効かもしれない。
ここで使われる数学が我々一般人にも理解できる代数学や幾何学であれば、
実際の行動に落とし込むことができる。

また、多くのデータを科学的に解析する統計学を用いれば、非常に簡単に
行動に落とし込める。
更に統計学の延長としてビッグデータとスーパーコンピュータ「富岳」を使えば、
かなり詳細な行動パターンを導けるのではないか。

◆更に考察する分野
①数理宗教学
②統計学

  

2)自然科学

◆まとめ
一般論として
「自然科学は哲学的な問いかけや、人間としてどうあるべきかといった
 宗教的や道徳的な問いかけには答えてくれない。」
と言われている。
小生はそう思わない。

自然科学は、大きく生命科学と物理科学に大別される。

先ず生物科学の生物学と後述の人文科学の人類学を一緒に考えた場合、
我々ホモ・サピエンスは「理性の血」と「動物の血」を持つという。
「動物の血」は、ねたみ、やっかみ、憎しみ、怒り、利己心、自暴自棄、
暴力的な衝動など、まるでジャングルの獣のごとく、負の感情を生み出す。
その「動物の血」を抑制し、コントロールするのが「理性の血」だという。
つまり、人間は「理性の血」で自分をコントロールしなければならない。
そのためには、そのことを自覚しながら、「心」を常に向上させなければならない。

次に物理科学の範疇で「心」を考える。
137億年前にビッグバンによって宇宙が誕生し、原子・分子が誕生した時点で、
エネルギ保存の法則により全ての原子・分子は137億年前から科学的に
決まった動きしかしない。
「心」は脳が作っている。宇宙にある原子・分子のほんの一部が自分の体になり、
更にその一部が脳となり、「心」となっている。
よって、「心」は科学的に決まった動きしかしない。137億年前から既に動きは
決まっていたのである。
本来、幸せの法則は本来ありえない。それは幻の考え行動である。

◆更に考察する分野
①生物科学
②物理科学

  

3)社会科学

◆まとめ
社会科学の中で、政治こそが我々を「幸せ」に導く手段であると思うが、
残念ながら実行しているのは神や聖人ではなく、我々と同じ一般人である。
日本の政党の中にはバックボーンが宗教団体であるものもあるが
他政党と変わりない。

経済は、実質GDPと生活満足度=幸福度)を整理すると、いくら実質GDPが
増えても日本人は幸福になっていない。
科学技術が発達し、モノは豊かになり、平均的に裕福にもなった、美味しいものも
一杯食べられる。でも、何かが足らない。
小生は「心 」じゃないかと思う。

法律はまさしく我々の幸福ためにあるのではないかと思う。
先ず、法律の文献の中に「幸福」という言葉を探してみると、行動の具体性は
示されているものの「幸福」の定義がされていない。
よって、法律から直接、我々の考え方や行動に結ぶ付けられる「幸福」を
語るのは難しい。

教育は、人の成長と深く関わり、飛躍した言い方をすると「幸福」になるために
あるのではないかと思う。
更に、教育は、個人の成長のためだけでなく、国や世界の将来を良くするための
人材を育てるという意味でも非常に重要だ。
教育は誰かから与えられるだけでなく、仕事に必要な最新の知識や
技術を身に付けるために、あるいはより豊かな生活を送るために、
常に自分自身を啓発するためのものだ。
小生は、むしろこの「自分自身を啓発する」ことが、幸せを感じる、幸せになることに
とても係わりがあるように思う。
それは、知識や技術が高められ、より自分のものになるからである。
知識や技術を高められると、より自分の視野が広がって、多くの人と出会い、
多くの経験をして、更に多くのことを学んで、幸せを感じる確率が高くなると思う。

◆更に考察する分野
①教育学

 

4)人文科学(心理学を除く)

◆まとめ
人文科学の歴史学、芸術、文学は、非常に人間臭いと感じる。

歴史学を現地現物で調査、考えた。
多くの歴史を知ることにより、感動、涙し、また、新たな希望を持つことができた。
歴史によって魂を大きく揺さぶられた。
歴史は、いろいろな人の生きざまを教えてくれる。
歴史を学ぶことは、人生を考えること。
歴史は、ロマンだ。

我々は、文学によって、到底自分の「生の経験」としては味わえないことを
それも短期間に経験でき、自分のことの様に考えることができる。
「人の生き方」について、因子をピックアップすると
生きる場所(宇宙、いかなる国、日本各地、海、山・・・)
生きる時代(古代、奈良時代・・・江戸時代・・・現代、未来)
生きる相手(神、天皇、政治家、上司、親、家族、友人、敵、ライバル・・・)
生きるシーン(戦争、己の死、別離、再会、裕福、貧乏、飢餓・・・)
精神状態(優越感、劣等感、怒り、苦しみ、幸福、憎しみ・・)
などの無限の組み合わせがあり、無限の物語があると思う。
それは、仏教でいう「四苦八苦」の死、老、病、または、別れ、欲求が
満たされない等、普段経験したことのないようなことが、突然起こったが場合、
文学による経験がものをいうと思う。
絶望に陥った時の救いになり、人生、心の支えになると思う。
芹沢光治良先生「文学は もの言わぬ 神の意志に 言葉を 与えること」

芸術は爆発だ!(岡本太郎)
芸術は、精神活動だと思う。
言葉やしぐさだけでは、表現しきれない心の叫びを訴える手段であり、
日常生活を送るだけでは満たされない、精神的な充足感を得ることが
目的だと思う。
表現者は、独自の手段で作品を生み出すことによって、
鑑賞者は、その作品の人為の痕跡を見出すことによって、
それぞれ精神的な充足感を得られるのではないかと思う。

◆更に考察する分野
①歴史学
②文学
③芸術

 

5)人文科学(心理学のみ)

◆まとめ
心理学が抽象的な堅苦しいものと思っていたが、読み進めるうちに
とても具体性があり、我々の身近な悩みを解決する道筋が示されている
部分も多々あることがわかった。
心理学は、直接、人間の心のデリケートな部分を対象にした
とても奥が深い学問だと思う。
人間の心のメカニズムは未知の部分がまだまだ多く、学べば学ぶほど
発見がある。
我々の生き方や人生観を変えることもあるのではないだろうか。
心理学の全体を通して、小生の琴線に触れたのは、マズロー心理学、
トランスパーソナル心理学とアドラー心理学である。

◆更に考察する分野
①マズロー心理学
②トランスパーソナル心理学
③アドラー心理学

   

6)応用科学

◆まとめ
計算機科学の中で、宗教と人工知能・AIの関係は非常に興味深い。
人々は今まで、答えがない問いに直面した時に“宗教”に答えを求めてきた。
シンギュラリティ、つまり人類の知的能力を越す時、身近にいるAIに聞くことで
解答が得られるようになるのかもしれない。
そのように考えると、「シンギュラリティが到来することで、AIを神として崇拝しよう」
という考え方も生まれるかもしれない。
小生、本件については、近い将来(2040年前)に必ず起こると思っている。
というのは、宗教はとても神秘的で神々しいものですが、根本はやはり
人が作ったものである。
ファジーな部分も多々あり、現在はファジーな人間しか理解(理解したつもり)
できないが、シンギュラリティにより人間になったAIならば新しい宗教を
創造できると思える。

工学の使命は「製品の安全最優先」、「お客様第一主義」だと思っている。
幸せになるための手段、道具であると考えたい。
残念ながら、現実は、長年の工学の進歩は戦争兵器開発によるところが大きい。
例えば、核兵器開発、化学兵器、宇宙航空兵器、電子兵器などなど、
数えれば切りがない。その目的は殺人。
純粋にエンジニアを誇りに思ってきたものとして、ほんと悲しく残念である。
また、製造工程による大気汚染、海洋汚染、土壌汚染などもある。
こちらも、人間どころか、地球上のあらゆる生物を絶滅させてしまう可能性もある。
工学は人間の一番の道具だ。
人間の使い方によって、幸福になるか、不幸になるかが委ねられている。

医学は基本的に寿命をのばす方向に発展する一方で、倫理的な問題も含めて
考えていかないといけない時代がきていると思う。
つまり「医療行為は人類愛に基づく自発的行為」ということと
「それを受ける患者が長く生きること」を望んでいるかということだ。
これは人間の尊厳、命の倫理に基づく超重要な命題だと思う。

◆更に考察する分野
①工学
②計算機科学
③医学

  

7.今後の進め方

「2.私は何故わからなかったのか」の要因を「自分」「自分以外」「環境」「思想」

をまとめ、

 「3. 私がわかるための目標を作る
   活動の狙いを定めて、成果をはかるものさしをつくる」

を作成します。

 

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