日々の暮らしの中で、ふとした出会いが、それまでの自分の考え方や視野を大きく広げてくれることがありますね。
一昨日、小生はまさにそのような貴重な体験をいたしました。
大月にお住まいのH氏。
ある分野においては、日本の第一人者としてその名を知られる、大変高名な方でいらっしゃいます。

以前より面識はあったものの、一つのテーマについて深く、じっくりとお話を伺うのは、昨日が初めてのことでした。
H氏がその分野でトップに立たれた経緯や、その過程でのご経験などをお聞きしたのですが、驚いたことに、それらを実にさらりとお話しになるのです。そこには気負った様子は微塵もなく、大変自然体でいらっしゃる。
これこそが真に一流の方の佇まいなのだろうと、小生は深く感銘を受けました。
また、これからH氏と共に取り組ませていただく予定のプロジェクトについても、その構想や理念を伺うことができました。そこには、未来を見据えた確固たる太い軸があり、その壮大かつ緻密な内容に、小生は改めて心を揺さぶられ、同時に大きな期待感を抱いた次第です。
H氏のお話は、どれも奥深いものでしたが、ともすれば難解になりがちな内容も、驚くほど平易な言葉で、本質を的確に捉えて説明してくださいました。複雑な事柄を分かりやすく伝えることができるのは、深い知性と洞察力の賜物であり、氏の人間的な器の大きさを感じずにはいられませんでした。
結論として、やはり一流と呼ばれる方々は、わずかな言葉を交わしただけでも、その思考の深さや人間性の違いが伝わってくるものだと痛感いたしました。
さて、今回のH氏との対話の中で、小生にとって特に印象深く、まさに「目から鱗が落ちる」ような発見がありましたので、ご紹介したいと思います。
それは、「ガストロノミー」という言葉の真の定義についてです。
皆さんは「ガストロノミー」と聞いて、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
小生も、正直なところ、お洒落なレストランでの食事や、地域のグルメイベントといった程度の認識しか持ち合わせておりませんでした。
しかし、H氏が語る「ガストロノミー」の定義は、小生の浅い理解をはるかに超えるものでした。
氏曰く、真のガストロノミーとは、単に美味しいものを食べることや、B級グルメのような地域イベントとは一線を画すものだそうです。それは「食というものを学問的に追求すること」であり、さらに言えば「その土地の気候風土、文化、歴史、そして何よりも生産者の想いを、超一流のシェフが一皿の料理として表現し、最高の技術と感性で提供するもの」なのだと。
この定義を伺った時、小生は頭をガツンと打たれたような衝撃を受けました。それまで漠然と捉えていた「食」の奥深さ、そして「ガストロノミー」という言葉に込められた哲学的な深みに、ただただ驚くばかりでした。
そしてH氏は、こうも付け加えられました。
「この本質を理解せずに、安易に『我が町もガストロノミーで地域振興を!』などと名乗れば、本質を理解している全国のガストロノミー関係者から、失笑を買いかねない」と。この言葉には、物事の本質を見極めることの重要性と、ブランドを築き上げることの厳しさが凝縮されていると感じました。
では、H氏がこの「ガストロノミー」の理念を通じて、この地域、具体的には我々の住む大月市をどのように発展させようとされているのか。
その結論は、まさに壮大でありながら、極めて明確なものでした。
それは、「大月市が『あそこへ行けば本当に美味しいものが食べられる』と、日本国内はもとより、世界中から食を愛する人々を惹きつけるような、唯一無二の魅力を持つ地域へと成長すること」を目指す、というものでした。
皆さん、このビジョン、いかが思われますでしょうか。
これほどスケールが大きく、そして明確な軸を持つ目標は、そうそうあるものではないと小生は感じております。単なる「まちおこし」という言葉では表現しきれない、深い情熱と明確な指針がそこにはありました。小生は、このビジョンを伺った時、体の芯から奮い立つような感動を覚えました。
これから、H氏が推進されるこの活動の中で、小生も微力ながらお手伝いさせていただく機会を得ました。これは望外の喜びであり、大変光栄なことと受け止めております。
H氏のような一流の思考やその姿勢に少しでも近づけるよう、日々研鑽を積み、この素晴らしいプロジェクトに貢献していきたいと、決意を新たにした次第です。
一流の方との出会いは、自身の価値観を問い直し、新たな視点を与えてくれるものだと改めて実感した一日でした。
この感動を胸に、小生もまた新たな一歩を踏み出したいと思います。
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