皆さん、タイヤって知ってますか?
黒くて丸くて空気が入っていて転がるもの。
そう! でも知れば知るほど奥が深く、まだまだ進歩が
続く重要な装置なんですよ。
皆さん、交差点で信号待ちをしている時に、隣に停車した
大型トラックのタイヤを、自分の真横で見たことがありますか?
先ず、でけえ~。何でこうなるの?と思わなかったでしょうか?
また、違う観点でお話すると、大型トラックを真横から見て、
①前にタイヤが1つ後ろに1つのもの、
②前にタイヤが2つ後ろに1つのもの、
③前にタイヤが1つ後ろに2つのもの、
④前にタイヤが2つ後ろに2つのもの、
など、とても種類が多いことを御存じでしょうか?
(ちなみにサンダーバードのペネロープ号は②です。)
大型トラックの場合、先程お話ししたタイヤの大きさ(数種類有)と
横から見たタイヤの数の組み合わせて、数十種類あるんです。
これは、乗用車(除くペネロープ号)に無い、大型トラック固有の
仕様になります。
トラックの機能・性能・強度耐久性等と係わりが最も大きい
最重要仕様であり、技術開発がとてもたいへんですが、
とてもやりがいのある仕事です。
ここで、例として2種類の大型トラックを比べて仕様の違いを
説明致します。
③前にタイヤが1つ後ろに2つのもの、タイヤは大きいタイプです。
④前にタイヤが2つ後ろに2つのもの、タイヤは③に比べて小さいです。
タイヤは直径が大きいほど、タイヤ1本に掛かる重量を多くとれます。
よって、荷物を積んだ大型トラックの重量が同じならば、タイヤの小さい④に
比べて、タイヤの数を少なくできるわけです。
逆に④はタイヤが小さいので、車両の荷物を積む台を低くすることができ、
③よりも荷物を高く積むことができます。
(道路運送車両法などで、荷物を含む車両の高さ上限は制限されている(3.8m))
結論から言うと、④は軽いけれどガサばるティッシュペーパの荷物運搬など、
③は密度の大きい鉄の鋼材の荷物運搬などに適しています。
つまり、大型トラックは、荷物の種類によって、車両の仕様と
それに係わるタイヤの大きさ、本数が決まる部分が大きいのです。
それじゃ、もっと車両を低くするためにタイヤの直径を小さくして
本数を増やせば良いではないかと思うでしょう?
タイヤの値段は、大きさと合わせ生産量などによって決まること、
タイヤの数が増える事によって車軸やサスペンションやステアリングの
値段が上がって、車両全体の値段が非事に上がってしまいます。
また、車両が曲がる時のタイヤのバランスが複雑になり、
タイヤ摩耗が極端に早くなり、交換費が高くなります。
現時点では、今の仕様バリエーションが一番日本の市場に
適していると考えられます。
(この仕様のバリエーションの基礎を作ったのが小生の上司で
本ブログで御活躍していただいている宮田さんです。)
小生、このブログを書いている内に、エンジニアの血が騒ぎ出しました。
最後に、フランスの世界的なタイヤメーカーのミシュランから
当時、出張した時に強調されたことは、
『タイヤは常に進化を続ける高度な工業製品です。
鉄鋼業、繊維業、化学工業の枠を集めた200もの部品からできています。
その設計、製造過程はきわめて複雑で、わずかな欠陥も許されません。』
小生、タイヤについて、もう一回語らずにはいられなくなりました(笑)。
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