皆さん、こんにちは!大月市役所デジタル担当の折乃笠です。
今回は小生、大月市役所の職員として硬くレポートさせていただきます。
私たちの日々の業務や暮らしの中に、AI(人工知能)が急速に浸透してきているのを、皆さんは実感されているでしょうか。
先日、7月24日に甲府市のアイメッセ山梨で開催された「YSK e-comソリューションフェア2025」に参加し、その進化の波を肌で感じてきました。
今回は、その驚きと、これからの私たちの働き方、そして地域の未来について考えさせられたことをレポートします。
地域と共に歩むYSK e-comと、そのフェアが持つ意味
まず、この素晴らしいイベントを主催された株式会社YSK e-com様について触れないわけにはいきません。1986年に「山梨県の情報化推進と雇用の場の提供」という熱い理念のもと設立された、山梨県を代表する総合情報処理サービス企業です。地域に根差し、「お客様本位」の姿勢で私たちの課題に寄り添ってくれる、まさに頼れるパートナーです。
そのYSK e-com様が開催するフェアは、単なる製品の展示会ではありません。今年のテーマ「まだ見ぬ未来との出会い。『欲しい』が、きっとここに。」が示す通り、私たちのような自治体や、県内の中小企業が抱える「人手不足」や「DX化の遅れ」といった切実な課題に対し、具体的な解決策を提示してくれる「未来への処方箋」とも言える場なのです。
AIは「遊ぶ」から「働く」ツールへ
フェアで特に衝撃を受けたのは、生成AIの進化のスピードとその実用性でした。
数年前までAIが作る音楽は、正直なところ「聞くに堪えない」レベルでした。しかし、今や「Suno AI」のようなサービスを使えば、ポップスや企業のテーマソングのような高品質な楽曲が、専門知識のない私でも1分ほどで作成できてしまいます。これはもはやエンターテイメントの域を超え、地域のイベントや広報活動にも活用できる強力なツールです。
さらに驚いたのは、Googleが提供する動画生成ツールです。「電話をしながら階段を歩いている日本のビジネスマン」といった一行の指示だけで、リアルな8秒間の動画が瞬時に生成される様子には、会場からもどよめきが起きていました。ナレーションも同様です。以前の音声合成とは比較にならないほど、人間の感情や抑揚を自然に表現できるようになりました。
YSKのフェアの告知文をAIに読み上げさせたデモでは、まるでプロのナレーターが語りかけてくるような自然な音声に、誰もが耳を疑ったはずです。これらの技術を組み合わせれば、専門の業者に依頼せずとも、高品質な広報動画や研修コンテンツを、一人の職員が自分のデスクで作り上げられる時代が、もうそこまで来ているのです。
AIが「同僚」になる日
今回のセミナーで最も印象的だったのは、AIが私たちの「同僚」や「アシスタント」として機能する未来像でした。
例えば、MicrosoftのCopilotやGoogleのNotebookLMといったツールは、膨大な資料の読み込みと要約を一瞬でこなします。あるデモでは、企業の決算資料をAIに読み込ませ、二人の対話形式でその内容を解説させるというものがありました。AIはただ文章を読むだけでなく、内容を解釈し、「こういう未来が待っているのでは?」「これが課題になるのでは?」といった洞察まで提供してくれるのです。
これは、私たちが専門外の分野の資料を読み解いたり、新人職員が業務マニュアルを学習したりする際に、絶大な効果を発揮します。難しい資料と格闘する代わりに、AIという「賢い同僚」に解説してもらいながら、耳で聞いて学ぶことができるのです。
さらに、驚くべきは「エージェント」と呼ばれるAIの進化です。会議の議事録を自動で作成し、決定事項(ToDo)をタスクとして担当者に割り振る。ホワイトボードに殴り書きした議事メモを、カメラで撮影するだけで清書し、議論の内容まで推測してまとめてくれる。出張申請をすれば、自動でホテルや交通機関を予約してくれる。そんなSFのような世界が、もう現実のものとなりつつあります。
私たち自身の変革が求められている
調査によれば、これから社会に出てくる若者たちにとって、AIを使うのはもはや「当たり前」です。彼らは、私たちが先輩に聞いていたようなことを、まずAIに尋ねます。私たち先輩世代も、「なぜそれをAIではなく私に聞くのか?」と問われる時代に備えなければなりません。
スマートフォンがそうであったように、AIもまた、その費用対効果を議論する段階は終わり、「あるのが当たり前」のインフラとして、いかに使いこなし、業務に取り入れていくかを考えるフェーズに入っています。
今回のYSKソリューションフェアは、そのためのヒントと具体的なツールに満ち溢れていました。私たち大月市役所も、AIという強力なパートナーと共に、市民サービスの向上と、より創造的な業務に挑戦していく必要があると、改めて強く感じた一日でした。
この変革の波に乗り遅れることなく、地域の未来をより良いものにしていくために。まずは私たち自身がAIを学び、習慣として使いこなしていくことから始めたいと思います。
YSK e-com様、そして素晴らしい講演をしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
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YSKソリューションフェアのレポートから、AIが “効率の道具” を超えて、“共に歩む仲間”として地域社会に根づこうとしている姿が想像されます。
近い将来、スマホにもいろんなAIが搭載され、当たり前のように日常で使っているんでしょうね!
小生ももう既にLINEでは、AIの力(返信を提案)を借りて返信文を考えて返信することがあります。時間がないときや返信文が直ぐに思い浮かばないときに利用していますが、非常に便利です。