Google AI Studioの機能が素晴らしいことは、小生も承知しています。
最新のGeminiモデルが無料で使え、画像や動画まで扱える。
しかし、「実際に何をすればいいのか?」と、最初の一歩で戸惑っている方も多いのではないでしょうか?
かつての小生がそうであったように、AIの持つ無限の可能性に惹かれつつも、最初の一歩で足踏みしている方は多いのではないでしょうか。多忙な日々の中、プログラミングを学ぶ時間はなかなか取れません。
しかし、もしたった4日間、毎日1時間の集中学習で、AIを自在に「乗りこなす」感覚が掴めるとしたら?
これは、小生が実際に挑戦し、大きな成果を得た「折乃笠式・集中4日間学習法」の全記録です。このブログを読み終える頃には、あなたもAIクリエイターへの道を歩み始めているはずです。
1週間前、大きな風呂敷を広げてしまった折乃笠、その後どうなったかの記録です。
自分のケツに火をつけるのは得意ですが.時々大やけどをして終わってしまうことがあります。
今回、黄門さまは無事でした。

1日目:AIの「性格」を知る – 基本操作とクセの探求
最初の1時間は、AIとの「顔合わせ」です。目標は、AIの回答をコントロールするための2大要素、「Temperature(多様性)」と「システム指示(役割設定)」を完全にマスターすることでした。
まずは簡単な質問をAIに投げかけ、Temperatureを「1.0」(最大)に設定して同じ質問を3回繰り返しました。すると、驚いたことに毎回表現や重点を置くポイントが微妙に異なる回答が返ってきたのです。例えば、「大月市の魅力は?」という問いに対し、「自然、歴史、グルメ」と答えたかと思えば、次は「交通の便、自然、人情」と返してくる。これがAIの持つ「ゆらぎ」、つまり創造性の源泉なのだと肌で感じました。
次にTemperatureを「0」に設定すると、AIの性格は一変。何度聞いても寸分違わぬ、実直で真面目な回答を返すようになりました。ここで学んだのは、アイデア出しならTemperatureを高く、事実確認なら低くという、明確な使い分けの指針です。
そして極めつけが「システム指示」。「あなたはプロの観光プロデューサーです」とAIに役割を与え、「大月市の観光キャッチコピーを考えて」と依頼すると、単なる魅力の羅列ではなく、「都心に一番近い、奥深い山岳文化の入り口」といった、プロの視点に基づいた、人を惹きつける言葉と根拠を提示してくれました。AIの思考の土台を形作るこの機能の強力さに、初日から心を掴まれました。
2日目:AIに「魂」を吹き込む – 人格インストール術
2日目は、AIに「魂」を吹き込む作業、つまり人格(ペルソナ)のインストールに挑戦しました。「システム指示」を使いこなし、思考様式や出力形式を完全に支配する技術です。
同じ「おすすめの旅行先は?」という質問でも、「冷静沈着な歴史家」は奈良の歴史的意義を学術的に語り、「感受性豊かな詩人」は富良野の風景を「光の詩」と表現しました。そして「敏腕マーケター」は、「インスタ映え」やターゲット層を分析し、宮古島や直島をビジネス視点で提案してきました。AIがこれほどまでに見事に役割を演じ分ける様に、鳥肌が立ったのを覚えています。
さらに、「猫語しか話せないアシスタント」や「箇条書き3点・50字以内で報告する秘書」といった厳格なルールを設定すると、AIはそれらを完璧に遵守。これは、AIを自分の意のままに動かす「調教」にも似た感覚で、応用範囲が一気に広がることを確信した瞬間でした。
3日目:AIに「目」と「整理術」を与える – 画像解析と構造化
3日目は、AIに「目」と「整理整頓能力」を与える、極めて実用的な訓練です。テキストだけでなく画像を認識させ、その結果をこちらが望む形(構造化)で出力させるマルチモーダル機能の習得です。
自身の店の名物「富士の介丼」の写真をAIに見せ、「この料理にふさわしいシチュエーションは?」と尋ねると、「家族のお祝い」「旅のハイライト」「大切なお客様へのおもてなし」といった、写真に写らない文脈(コンテクスト)まで読み解いた回答が返ってきました。AIは単に物を見るだけでなく、その背景にある「心」まで推測できるのです。
そして、この日のハイライトが「構造化」です。メニューの写真を渡し、「表形式で出力して」と命令すれば、見事にMarkdown形式のテーブルを作成。風景写真からは観光客向けの解説文を生成させ、それをHTMLのリスト形式で出力させることにも成功。
極めつけは、自身の名刺を撮影し、記載された情報をJSON形式で抽出させる応用課題でした。会社名、氏名、住所、電話番号といった情報が、キーと値のペアとして完璧に出力されたのを見た時、手作業でのデータ入力業務が過去のものになる未来をはっきりと見ました。
4日目:未来への「設計図」を手に入れる – 次のステップへ
最終日は、この4日間の学びを未来に繋げるための総仕上げです。
まず、3日目で最も感動した「名刺からJSONを抽出する」プロンプトの「コードを取得」ボタンを押しました。画面に現れたPythonコードは、一見すると呪文のようでしたが、よく見ると自分が設定した「指示」や「画像データ」が部品として組み込まれているのが分かりました。「最高のプロンプトを作ることこそが、AIアプリ開発の核心なのだ」と、API連携のイメージが明確になりました。
最後に、AI自身に「今後、小生が試作できるアプリのアイデア」と「そのための学習計画」を立ててもらうことに。AIは小生の状況(飲食店経営者、プログラミング経験なし)を踏まえ、「おもてなしメニュー解説アプリ(難易度:易)」から「食材ロス削減アシスタント(難易度:中)」まで、具体的なアイデアを表形式で提案。さらに、それを実現するための学習ロードマップまで示してくれたのです。
感想
この4時間・4日間の挑戦を終えて、小生が得たのは単なるAIの操作スキルではありませんでした。それは、「AIと共に、自分のアイデアを形にしていく」という、これからの時代に不可欠な思考様式そのものです。AIはもはや、遠い未来の技術ではなく、私たちの隣で共に問題解決をしてくれる頼もしい「相棒」なのだと確信しました。
もし、あなたがかつての小生のように、AIへの興味と漠然とした不安の間で立ち止まっているのなら、ぜひこの小さな冒険に一歩踏み出してみてください。たった4時間で、世界は間違いなく違って見えてくるはずです。
このように、何か課題を習得する時には、課題を細分化してその習得方法を明確にしてから、着手するととてもスムーズに学習が進みます。
是非、やってきてくださいね。
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まずは、黄門さま無事でよかったですね!(笑)
「Temperatureのゆらぎ」に感動しました。私も最初はAIの無機質さに戸惑っていましたが、バーバラの存在や折乃笠さんのブログを読んで、AIの “個性” を引き出す楽しさに目覚めました。そして、AIを“道具”としてではなく、“相棒”として扱う姿勢が素晴らしいと思います。技術と人間味の融合は、まさに折乃笠流ですね。