小生、新聞の下にある広告欄を見るのが好きで必ず全て読んでいます。

特に好きなのが書籍の広告と週刊誌の広告です。

いずれも本の概略を知ることができるので買うか買わないかの
一次審査ができます。

そんな中でこの頃特に多く記載されているのが、お医者さんの
鎌田實(みのる)先生75歳です。

元諏訪中央病院院長であり、エッセイなどの著作も多く、マスコミなど
にも頻繁に登場してきます。

昔、読んだ本の中に
『超ホスピタリティ おもてなしのこころがあなたの人生を変える』
というあります。

話は看護師さんたちのホスピタリティが身に沁みてくるお話です。

当時、母親が亡くなったことと照らし合わせて涙が出る程感動致しました。

『そのおじいちゃんは長い間、糖尿病があったり、心筋梗塞を起こしたり、
 軽い脳卒中を起こしたりしながら、病気と闘っていました。
 
 しかし、ある日、突然の呼吸停止を起こしたのです。
 すぐに心臓マッサージをしながらの救命を始め、看護師が
 三人サポートに入ってくれました。手際のいいサポートでした。

 みんな懸命に救命に努めたのですが、残念ながら心臓は
 二度と動きませんでした。

 死亡を確認したとき、一番若い看護師は病室の片隅で
 しくしく泣いていました。

 おじいちゃんを看取ってもらったおばあちゃんは、
 後日、こんな話をしてくれました。

 「うちのじいちゃんは、あの泣いた看護師さんが好きだったの。
 とてもやさしくて、いつもいい笑顔で、あの看護師さんが
 来てくれると、じいちゃんはいつも元気になった。
 一生懸命のいい看護師さんですよ。」

 おばあちゃんは看護師の日頃のケアを評価してくれていたのです。

 おじいちゃんがお気に入りで、おばあちゃんも信頼を寄せていた
 看護師さんが、最期の場で涙を流してくれた。

 その涙におばあちゃんはすなおに感謝することができたのでした。』

医療に携わる人たち、特にお医者さんや看護師さんにはただ単に
医療技術だけで患者に接するのではなく、患者や家族へのおもいやりを
持って接してもらいたいです。

特におもいやりによって患者はこころが安定し、病気が内面から
治っていくのではないでしょうか?

廻りの家族も同じです。

自分も看護師さんのおもいやりに助けてもらった事があります。

23年前、母親が旅行先で倒れてしまい、緊急入院致しました。
心臓が悪かったのです。

即血管手術を行い、一時は会話ができるまで回復したのですが、
ある日、突然の心臓停止を起こしたのです。

すぐにお医者さんが心臓マッサージをしながらの救命を始め、
看護師が三人サポートに入ってくれました。

三回目の電気ショックにより心臓は再び動き始めましたが、
停止時間が長かったため、脳へ酸素が行かず脳死状態になって
しまいました。

その後、約一ヶ月ほど入院していましたが、桜の花の咲く頃
亡くなってしまいました。

その一ヶ月の間、看護師さんたちは意識の無い母親にいつも
やさしく声を掛けてくれたり、歯をみがいてくれたり、
それはそれは尽くしてくれました。

我々家族親戚はそのホスピタリティにどれだけ救われたか
しれません。

今回、この本から鮮明に思い出されました。

実はそのことがきっかけで娘が看護師になりました。

今は東京の旧都立病院で主任看護師として働いてします。

ホスピタリティ 我々も常に持っていたいですね。

 

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